2026.01.16

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オウンドメディアの目的・役割とは?運用を成功させるポイントも解説

オウンドメディアの目的・役割とは?運用を成功させるポイントも解説

自社で情報発信を行うオウンドメディアは、多くの企業にとってマーケティングの基盤となる施策です。一方で、目的や役割があいまいなまま立ち上げてしまい、成果が見えにくくなるケースも少なくありません。

本記事では、オウンドメディアの意味と役割を整理したうえで、「何のために運用するのか」という目的を5つの観点から解説します。あわせて、目的達成のために押さえておきたい運用のポイントもまとめます。

目次

オウンドメディアとは

オウンドメディアの目的を理解するためには、まず「オウンドメディアとは何を指すのか」「ほかのWeb施策とどう違うのか」を押さえる必要があります。

ここでは、Webマーケティングの文脈で一般的に使われる意味と、トリプルメディアの中での位置づけを整理します。

Webマーケティングにおけるオウンドメディアの意味

オウンドメディアとは、自社が所有し、自らの裁量で運営・更新できるメディアを指します。広くとらえれば、コーポレートサイトやパンフレット、メールマガジンなども含まれますが、Webマーケティングでは「継続的に記事やコンテンツを発信する自社運営メディア」という意味で使われることが一般的です。

具体的には、以下のようなものが該当します。

  • オウンドメディア専用のブログサイト
  • 企業サイト内のコラム・ナレッジコーナー
  • 採用ストーリーを集めた特設サイト など

これらは、ユーザーの課題や疑問に応える記事を通じて、検索やSNSからの流入を獲得し、自社との接点を増やす役割を持ちます。

トリプルメディアでの位置づけ

オウンドメディアは、ペイドメディア(広告)、アーンドメディア(口コミ・評判)とあわせて「トリプルメディア」と呼ばれる枠組みの一つです。

トリプルメディアでの位置づけ

ペイドメディアは広告費を払って掲載するメディア(例:Web広告、テレビCM、新聞広告、雑誌広告)、アーンドメディアは第三者が発信・拡散するメディア(例:SNS、レビューサイト、ニュース記事)を指します。

これに対してオウンドメディアは、自社の意思で情報を発信でき、コンテンツが資産として蓄積されていきます。3つのメディアはそれぞれ補完関係にあり、オウンドメディアを軸にペイドメディアで集客を加速させ、アーンドメディアで拡散を促すといった連携が効果的です。

オウンドメディアを運用する目的①認知拡大

オウンドメディアの代表的な運用目的の一つが、自社やサービスの認知拡大です。検索エンジンを通じて、まだ自社を知らない潜在顧客にアプローチでき、広告に依存せず継続的な露出を確保できる点が大きな利点です。

役割:見込み顧客に自社の存在を伝える露出の場

認知拡大を目的とした場合、オウンドメディアはターゲットが抱える課題や疑問に答えるコンテンツを発信し、検索結果を通じて自社との最初の接点を生み出す役割を担います

たとえば、人事管理システムを提供する企業の例を考えてみましょう。

  • 想定KW:「勤怠管理 効率化」「人事評価 方法」
  • ターゲット層:まだ具体的な製品を探していないものの、関連する課題を抱えている

こうした潜在層に役立つ情報を提供することで、自社の存在を認知してもらい、将来的な見込み顧客として関係構築を始められます。

KPI:セッション数、UU、指名検索数

認知拡大フェーズでは、どれだけ多くのユーザーにコンテンツを届けられたかを測定することが重要です。主要なKPIとして、以下の指標を設定するとよいでしょう。

  • セッション数:サイトへの訪問回数
  • UU(ユニークユーザー数):実際に訪問した人数
  • 指名検索数:社名やサービス名での検索回数

これらの指標を定期的にモニタリングし、コンテンツの改善や新規テーマの選定に活用することで、認知拡大の効果を最大化できます。

オウンドメディアを運用する目的②リード獲得

オウンドメディアは、リード獲得の目的でも活用されます。広告よりも低コストで継続的にリードを創出できる点が利点です。

リード

自社の商品やサービスに興味を持ち、将来的に顧客になる可能性のある見込み顧客のこと

役割:見込み顧客を問い合わせ・資料請求につなげる窓口

リード獲得を目的とするとき、オウンドメディアは、自社サービスへの関心を高めて問い合わせ・資料請求へつなげる窓口の役割を果たします。単なる情報提供にとどまらず、次のアクションを促す導線設計が重要です。

具体的には、記事内にホワイトペーパーのダウンロードボタンを設置したり、関連サービスの詳細ページへのリンクを配置したりします。ユーザーが「もっと詳しく知りたい」と感じたタイミングで、資料請求や問い合わせにスムーズに誘導できる設計を作りましょう。

検討段階に合わせたコンテンツを用意し、段階的に興味を引き上げていく構成が効果的です。

KPI:問い合わせ件数、資料DL数、CV数

リード獲得を目的とする場合、問い合わせ件数や資料ダウンロード数など、具体的なコンバージョン数をKPIとして設定します。オウンドメディア全体でのCV数だけでなく、記事ごとの貢献度を把握することで、どのテーマや切り口がリード獲得に寄与しているかを分析できます。

あわせて、セッション数に対するコンバージョン率も確認するとよいです。アクセスが多くてもCVに結び付いていない記事が多い場合は、導線設計や訴求内容の見直しが必要になります。

オウンドメディアを運用する目的③ナーチャリング

3つ目の目的が「ナーチャリング(見込み顧客の育成)」です。今すぐの検討はしていないものの、自社のテーマ領域に関心を持つユーザーと継続的に接点を持ち、検討度合いが高まったタイミングで選ばれやすい状態をつくります。

役割:見込み顧客との継続接点をつくる学習コンテンツ

ナーチャリングを目的とするオウンドメディアは、見込み顧客が繰り返し訪れたくなる「学習コンテンツ」として機能します。業界の最新動向やノウハウ、事例などを継続的に発信することで、「情報収集のために定期的にチェックするメディア」として定着させていくイメージです。

メールマガジンやSNSと連携し、新着記事や関連コンテンツを継続的に案内することも有効です。営業担当者が商談前後に参考記事として紹介するなど、オフラインのコミュニケーションとも組み合わせることで、関係性を深める役割を果たします。

KPI:再訪率、メール経由セッション数

ナーチャリングを目的とする場合、サイト全体の再訪率や、メール・SNSなどからのリピート流入をKPIとして設定します。一度きりの訪問で終わらず、継続的にアクセスしてもらえているかを確認することがポイントです。

特にメール経由のセッション数や、ナーチャリング用コンテンツの閲覧数は、関係性維持の状況を測る指標になります。これらの数値をもとに、配信頻度やテーマ設定を調整しながら、見込み顧客が必要とする情報を適切なタイミングで届けていきます。

オウンドメディアを運用する目的④ブランディング

「ブランディング」もオウンドメディアの代表的な運用目的です。商品やサービスの機能だけでは伝わりにくい、自社の専門性や価値観、姿勢などをコンテンツとして発信し、「この会社に任せたい」と感じてもらうための土台をつくります。

役割:専門性や価値観を伝えるブランド発信の場

ブランディング目的のオウンドメディアは、自社の専門性や価値観を伝えるブランド発信の場として機能します。ノウハウ記事やコラムだけでなく、顧客事例やインタビュー、開発ストーリーなどを通じて、「どのような考え方で仕事に向き合っているのか」を伝える役割です。

価格や機能面だけでは差別化しにくい市場において、ブランドイメージは重要な判断材料になります。オウンドメディアで一貫したメッセージを発信し続けることで、共感や信頼が蓄積され、競合との比較場面でも優先的に想起される存在へと近づいていきます。

KPI:指名検索数、ブランド関連KW流入数

ブランディングを目的とする場合、社名やサービス名での指名検索数の推移がKPI指標となります。オウンドメディアを通じて自社を知ったユーザーが、後日あらためて社名で検索しているかどうかは、ブランド想起の強さを測るうえで参考になります。

あわせて、「会社名 + 評判」「会社名 + 事例」など、ブランドに関連するキーワードからの流入数も確認しましょう。こうした指標を追うことで、アクセス数だけでは見えにくいブランド面での効果を把握しやすくなります。

オウンドメディアを運用する目的⑤採用

最後に、「採用」を主な目的とするオウンドメディアも増えています。求人票だけでは伝えきれない社内の雰囲気やカルチャー、働き方を発信し、自社にマッチする人材との出会いを増やす狙いがあります。

役割:候補者にカルチャーや働き方を伝える採用広報の場

採用目的のオウンドメディアは、候補者に自社のカルチャーや働き方を伝える採用広報の場として機能します。社員インタビューやプロジェクト紹介、一日の働き方を紹介する記事などを発信すれば、入社後のイメージを具体的に持ってもらうことができるでしょう。

これにより、応募前の段階で企業理解を深めてもらえるため、ミスマッチの軽減や入社後の定着率向上にもつながります。既存社員が自社の取り組みをあらためて認識できる場としても機能し、社内ブランディングへの効果も期待できます。

KPI:採用ページ遷移数、応募数

採用を目的とする場合、オウンドメディアから採用ページへの遷移数や、実際の応募数をKPIとして設定します。どのコンテンツが候補者の関心を高め、エントリーにつながっているのかを把握することが重要です。

あわせて、面接時に候補者が「どの記事を読んだか」「どの情報が印象に残ったか」をヒアリングし、コンテンツの改善に生かすことも有効です。定量・定性の両面から効果を確認しながら、採用広報としてのメディア価値を高めていきます。

オウンドメディア運用の目的を達成するポイント

ここまで見てきたように、オウンドメディアは複数の目的を担うことができます。ただし、目的があいまいなまま運用を続けると、指標が散漫になり、社内からの評価も難しくなります。ここでは、目的を達成するために押さえておきたい運用上のポイントを整理します。

目的とKPIを対応させて設計する

重要となるのが、「目的ごとにKPIを明確に対応させること」です。認知拡大を重視するのであればセッション数やUU、リード獲得を重視するのであれば問い合わせ件数やCV数など、目的に応じて追うべき指標を選びます。

PVだけを共通指標として追い続けると、短期的にアクセスが伸びるテーマに偏り、本来狙いたいユーザーに届かなくなるおそれがあります。目的と指標をセットで設計し、「この数字が伸びれば目的に近づいている」と説明できる状態をつくることが大切です。

ターゲットとカスタマージャーニーを明確にする

次に、ターゲットとなるユーザーとカスタマージャーニーを明確にすることが欠かせません。誰のどのような課題に対して情報を提供するのか、検討のどの段階を支援したいのかを具体的に言語化します

カスタマージャーニー

ユーザーが商品やサービスを認知し、検討し、行動に至るまでの思考や行動の流れ

たとえば、検討初期の学習フェーズを支援するのか、比較検討段階の後押しをしたいのかによって、求められるコンテンツの内容は大きく変わります。ペルソナとジャーニーを整理したうえで、各フェーズに対応する記事を計画的に配置することで、目的達成に向けた一貫性が生まれます。

公式サイト・広告・SNSと役割分担をする

オウンドメディアは、単独で成果を出すのではなく、公式サイトや広告、SNSなどと連携して全体最適を図ることが重要です。コーポレートサイトやサービスサイトは企業情報や申込導線をまとめる場として、広告は短期的な集客手段として、それぞれの特性があります。

オウンドメディアが担うのは、主に「課題理解」や「情報収集」の段階を支援する役割です。広告やSNSからオウンドメディアの記事に誘導し、理解が深まったタイミングで公式サイトの詳細ページや問い合わせフォームへ橋渡しする導線を設計することで、目的に沿った動線全体が整います。

目的に合った運用体制とルールを整える

目的を達成するためには、コンテンツ制作を継続できる運用体制とルールづくりも欠かせません。企画・執筆・編集・公開・分析といった各工程に、誰がどこまで関わるのかをあらかじめ整理しておくことが重要です。

更新頻度や記事本数の目標、取材の可否、レビューの基準といったルールを決めておくと、担当者が変わっても一定の品質とペースを維持しやすくなります。社内リソースだけで対応が難しい場合は、外部パートナーの活用も視野に入れながら、目的に見合った体制を構築します。

関連記事:SEO対策は外注すべき?依頼のメリットや流れ、業者の選び方まで徹底解説

データをもとに継続的に改善する

オウンドメディアは、一度立ち上げて終わりではなく、データをもとに改善を重ねていくことで成果が高まる施策です。アクセス解析やサーチコンソールのデータを活用し、狙ったキーワードでの表示状況や、各記事の流入数・滞在時間・コンバージョンを定期的に確認しましょう

数値の結果を踏まえ、タイトルや見出しの改善、コンテンツの追記・再構成、導線の見直しなどを行うことで、目的に対する貢献度が高まっていくはずです。

オウンドメディアの目的に関するよくある質問

最後に、オウンドメディアの目的に関するよくある質問に回答します。

オウンドメディアの目的は何ですか?

主な目的は、見込み顧客との接点をつくり、信頼関係を築きながら、問い合わせや資料請求などの行動につなげることです。あわせて、認知拡大やブランディング、採用広報などにも活用されます。

オウンドメディアは広告と何が違うのですか?

広告は短期的に露出を増やす手段であるのに対し、オウンドメディアは中長期的に情報を蓄積し、自社への理解や信頼を深めてもらうことを目的としています。継続的に資産として残る点が特徴です。

オウンドメディアはどのような成果を目指すべきですか?

目的によって異なりますが、代表的な成果指標には、サイト訪問数、問い合わせ件数、資料請求数、メール登録数などがあります。あらかじめ目的を明確にし、それに合った指標を設定することが重要です。

まとめ

オウンドメディアは、「認知拡大」「リード獲得」「ナーチャリング」「ブランディング」「採用」など、複数の目的を担うことができます。

しかし、すべてを同じ比重で追いかけようとすると、指標や施策が散漫になり、十分な成果を得にくくなります。まずは自社の事業目標やマーケティング戦略を踏まえ、オウンドメディアに期待する目的を明確にしましょう。

オウンドメディアは短期的な施策ではなく、時間をかけて育てていく資産に近い存在です。目的と役割をはっきりさせたうえで、着実にコンテンツと運用を積み重ねていくことが、中長期でビジネスに貢献するメディアへと成長させる近道になります。

とはいえ、オウンドメディア運用を自社だけで完結させるのは簡単なことではありません。自社だけでの対応に限界を感じている場合や、SEOを考慮した本格的なサイトリニューアルを実現したい場合は、AdMarketにご相談ください

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