2025.12.25
その他SEO対策の費用相場は?料金早見表から内訳まで徹底解説【2026年版】

SEO対策をプロに依頼する場合、まず悩むのが「月いくらくらいを見込めばいいのか」「見積もりの金額が妥当なのか」という点ではないでしょうか。SEO対策の種類は多岐にわたり、コンサルティング会社によって料金体系もさまざまなため、適正相場がわからず困っている方もいるでしょう。
そこでこの記事では、SEOコンサルティング会社の視点から、SEO対策の適正相場を紹介します。SEO対策にかかる費用を把握したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
【施策別】SEO対策の費用相場
SEO対策と一口にいっても、「現状分析」「内部対策」「コンテンツ制作」「外部評価の強化」など、施策ごとに必要な工数や専門性が大きく異なります。
ここでは、専門のSEO会社・制作会社へ外注する場合の施策別の費用を一覧でまとめました。以下はあくまでも一例であり、実際の金額はサイト規模・競合状況・業界特性などによって前後する点はご留意ください。
| 施策名 | 費用相場 |
|---|---|
| SEO分析・戦略設計 | 15万円〜100万円/回 |
| SEO内部対策 | 15万円~200万円/回 |
| SEOライティング・ブログ制作代行 | 2.5万円~20万円/記事 |
| SEO外部対策 | 5万円~30万円/回 |
| ローカルSEO対策(MEO対策) | 5万円~50万円/回 |
| 総合SEOコンサルティング | 30万円〜100万円/初期費用 10万円~100万円/月 |
| LLMO対策 | 30万円~50万円/初期費用 20万円~50万円/月 |
SEO分析・戦略設計の費用相場
SEO対策の出発点となるのが、「現状の課題を洗い出し、狙うべきキーワードやサイト構造、施策の優先順位を整理する」ための分析・戦略設計です。
費用感としては、1回あたり15万円〜100万円の費用が多く、複数ドメインをまたぐ大規模サイトや、ポータルサイト・YMYL領域などで分析範囲が広い場合は、高額になることもあります。
一般的には、次のような業務がセットになっているケースが多いです。
- 自社サイトの現状分析(アクセス状況・流入キーワード・CV状況など)
- 競合サイトの調査(上位サイトの構成・コンテンツ量・被リンク状況など)
- 重点キーワード・テーマクラスターの設計
- サイト構造・カテゴリ構成のたたき台作成
- 半年〜1年程度のSEOロードマップ(優先施策)策定
SEO内部対策の費用相場
SEO内部対策は、Webサイトの「土台部分」を整え、検索エンジンから正しく評価される状態にするための施策です。HTML構造やメタ情報、サイト構造、ページ表示速度などを改善することで、コンテンツ本来の評価を引き出す役割を担います。
費用感としては、スポット依頼で15万円〜200万円が一つの目安です。たとえば大規模サイトの実装・改修作業まで全て代行してもらう場合、エンジニア工数として高額になりやすいです。
一般的なSEO内部対策には、次のような内容が含まれます。
- クロール・インデックス状況の確認(インデックス未登録ページ、重複コンテンツの洗い出しなど)
- タイトルタグ・ディスクリプション・見出し(hタグ)構造の最適化
- パンくずリストや内部リンク構造の見直し
- モバイルフレンドリー対応の確認・改善方針の提示
- ページ表示速度(Core Web Vitals)の改善提案
- XMLサイトマップ・robots.txtなど技術的要素の整備
SEOライティング・ブログ制作代行の費用相場
SEOライティング・ブログ制作代行は、狙いたいキーワードに合わせて記事を企画・執筆し、検索ニーズを満たすコンテンツを継続的に増やしていくための施策です。
費用感としては、1記事あたり2.5万円〜20万円となります。原稿のチェック回数や文字数、専門家監修の有無などによって費用はさまざまです。
SEOライティング・ブログ制作代行には、たとえば次のような業務が含まれます。
- キーワード調査・検索ニーズの分析
- 記事テーマ・タイトル案の作成
- 見出し構成(アウトライン)の作成
- 本文執筆・推敲
- 必要に応じた図版・画像の指示、入稿対応
- 専門家による内容チェック・監修(YMYL領域など)
SEO外部対策の費用相場
SEO外部対策は、他サイトからの被リンクやサイテーション(言及)を獲得し、検索エンジンからの「第三者による信頼」を高めるための施策です。
費用感としては、スポットで5万円〜30万円となるケースが多いです。被リンク営業の代行まで依頼する場合、1リンクあたり3万円の成果報酬となります。
一般的なSEO外部対策には、次のような施策が含まれます。
- 被リンク状況のモニタリング
- 被リンク営業リスト作成
- 自然な被リンク獲得につながるコンテンツ企画の立案
ローカルSEO対策(MEO対策)の費用相場
ローカルSEO(MEO)対策は、「地域名+業種」などで検索したユーザーに、自社の店舗や拠点を見つけてもらうための施策です。Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)や店舗ページを最適化し、「近くの〇〇」「エリア名+業態」などの検索からの来店・問い合わせにつなげることを目的とします。
費用感としては、初期のアカウント整備・情報設計で5万円〜が一つの目安です。多店舗展開している場合や、コンテンツ制作まで含める場合は、50万円程度になるケースもあります。
一般的なローカルSEO(MEO)対策には、次のような内容が含まれます。
- Googleビジネスプロフィールの初期設定・情報整備(名称・カテゴリ・説明文・写真など)
- 営業時間・メニュー・サービス内容などの情報更新ルールの設計
- クチコミ獲得・返信の方針づくりと運用サポート
- 店舗ページやアクセスページなど、ローカル検索向けランディングページの改善
- 「エリア名+業種」などローカルキーワードの調査とコンテンツ企画
総合SEOコンサルティングの費用相場
総合SEOコンサルティングは、個別の施策に限らず「戦略設計〜内部対策〜コンテンツ〜外部評価」までを一括して支援する契約形態です。サイト全体のSEO方針を中長期で設計し、優先度の高い施策から順番に実行していくことで、安定して検索流入を伸ばしていくことを目的とします。
費用感としては、初期費用が30~100万円程度、月額費用が10万円〜100万円となるケースが多いです。大規模サイトや複数ドメインを運用している場合、またYMYL領域で専門家監修や体制構築が必要な場合などには、月額費用が高額になりやすいです。
総合SEOコンサルティングには、たとえば次のような業務がセットになっています。
- 現状分析・競合調査・キーワード戦略の設計
- サイト構造・内部リンク構造の設計・改善提案
- コンテンツ企画・編集方針の策定、記事制作・リライトのディレクション
- テクニカルSEO(表示速度・モバイル対応・インデックス最適化など)の診断・改善方針の提示
- 定例ミーティングやレポートによる進捗管理・施策の見直し
LLMO対策の費用相場
LLMO(Large Language Model Optimization)対策は、生成AI検索やAIチャットに自社の情報が正しく取り込まれ、適切に回答・引用されるようにコンテンツや情報構造を最適化するための施策です。
費用感としては、まず既存サイトやナレッジベースの棚卸し・設計方針の策定、プロンプト・ナレッジ設計の見直しといった初期対応で30万円程度から始まるケースが多いです。そのうえで、AIに参照されやすいコンテンツ作成やモニタリングで月額30万~100万円程度の費用が必要となります。
LLMO対策には、たとえば次のような業務が含まれます。
- 生成AIやAI検索で参照されるべきコンテンツの整理・優先度付け
- 新規コンテンツの作成
- FAQ・ヘルプ・ナレッジ記事の構成見直し・再執筆
- 構造化データやスキーマの整備など、機械可読性を高めるための施策
- AI検索・AIチャット上での露出状況のモニタリングと改善サイクルの設計
【サイトの種類別】SEO対策費用相場
SEO対策の費用は、「どのような施策を実施するか」だけでなく、「どの種類のサイトか」によっても大きく変わります。たとえば、記事中心のオウンドメディアと、大量の商品ページを持つECサイトでは、必要な工数や重視すべきポイントがまったく異なります。
ここでは、サイトの種類ごとのSEO対策費用の目安を一覧にまとめました。あくまで一般的なレンジであり、実際の金額はページ数・商品点数・売上規模・競合状況などによって前後する点はご留意ください。
| サイトの種類 | 費用相場 |
|---|---|
| オウンドメディア | 初期費用:30万円~100万円 月額費用:30万円~数百万円 |
| ECサイト | 80万円~500万円 |
| LP(ランディングページ) | 15万円~50万円 |
| コーポレートサイト | 30万円~200万円 |
| ポータルサイト | 30万円~500万円 |
各サイトについて、詳細をみていきましょう。
オウンドメディア
オウンドメディアのSEO対策は、「どんなテーマで」「どのくらいの本数のコンテンツを」「どのくらいの期間継続するか」によって費用が大きく変わります。
中小〜中規模のBtoBメディアやサービスサイトを想定すると、初期費用は30万円~、継続運用の月額費用は記事制作込みで30万円~となるケースが多いです。狙いたいキーワードの難易度や、記事の専門性によって月額費用が数百万円となることもあります。
ECサイト
ECサイトのSEO対策は、商品点数やカテゴリ構造、絞り込み条件(ファセット検索)など「サイト構造そのものの複雑さ」が費用に直結しやすいのが特徴です。
中小〜中規模のECサイトを想定すると、スポット依頼で80万円~500万円のケースが多くなります。商品数が多いサイトや、多言語・多ドメイン展開をしている場合は、高額になりやすいです。
LP(ランディングページ)
LP(ランディングページ)のSEO対策は、「1枚のページで特定のキーワードからの流入〜コンバージョンまで完結させる」ことが目的となるため、情報設計・コピー・導線設計の見直しが中心になります。
一般的には、既存LPのスポット改善で1回あたり15万円~50万円のケースが多くなります。広告運用やクリエイティブ制作までセットにする場合は、別途費用が発生します。
コーポレートサイト
コーポレートサイトのSEO対策は、「会社情報・事業紹介・採用情報」など、複数の目的を持つページ群を整理し、必要なユーザーに必要な情報へスムーズにたどり着いてもらうことが軸になります。
事業モデルによってSEOの重要度は変わりますが、中小企業〜中堅企業のサイトであれば、スポット依頼で30万円~200万円のケースが多いです。
ポータルサイト
ポータルサイトのSEO対策は、求人・不動産・比較サイトなどに代表されるように、大量のページと複雑なデータ構造を前提とした大規模な取り組みになりやすいのが特徴です。カテゴリ階層・検索条件・一覧ページ・詳細ページなど、サイト全体の情報設計とテクニカルSEOが費用に直結します。
中〜大規模のポータルサイトを想定すると、スポット依頼で30万円~500万円程度と、機能追加やリニューアルを伴う場合は高額になることもあります。
【サイトの規模別】SEO対策費用相場
SEO対策の費用は、サイトの種類だけでなく、「ページ数や構造の複雑さ」といった規模感によっても大きく変わります。ページ数が増えるほど、分析・内部対策・コンテンツ改善の対象も増えるため、必要な工数=予算も比例して大きくなっていきます。
ここでは、ページ数を目安としたサイト規模別の費用感を一覧にまとめました。あくまで一般的な目安であり、実際の金額は業界・競合性・売上規模などによって前後する点はご留意ください。
| サイト規模 | ページ数 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 小規模サイト | 〜30ページ | 15万円~30万円 |
| 中規模サイト | 30ページ~ | 30万円~200万円 |
| 大規模サイト | 300ページ~ | 80万円~数千万円 |
各規模別の詳細をみていきましょう。
小規模サイト(〜30ページ)
小規模サイトは、会社概要・サービス紹介・お問い合わせ・ブログ少数記事など、全体のページ数が〜30ページ程度の規模感を想定しています。
構造が比較的シンプルな一方で、「そもそも基本的なSEO設定ができていない」「狙うべきキーワードが整理されていない」といったケースが多く、土台づくりと最低限のコンテンツ強化が主な対策内容になります。
費用感としては、スポットで15万円~30万円に収まるケースが一般的です。KW選定やモニタリングの有無などによって、費用は上下します。
中規模サイト(30ページ~)
中規模サイトは、サービス紹介ページや事例/導入実績、ブログ・コラム、採用情報などを含み、全体のページ数が30ページ~の規模感を想定しています。
ページ数が増えることで、「どのページがどの検索ニーズを受けるのか」「どこに重複やカニバリが起きているのか」といった課題が生じやすくなり、構造面の整理とコンテンツの取捨選択・強化が重要になります。
費用感としては、スポットで30万円~200万円程度となるケースが多いです。KW選定の難易度やコンテンツ制作の有無などによって、必要な予算は大きく変わってきます。
大規模サイト(300ページ~)
大規模サイトは、ニュースサイト・求人/不動産ポータル・大規模EC・複数事業を束ねたコーポレートグループサイトなど、ページ数が300〜数万ページ規模になるケースを想定しています。
ページ数が多いほど、クロール効率・インデックス管理・内部リンク構造など、テクニカルSEOと情報設計の重要度が一気に高まるのが特徴です。
費用感としては、スポットで80万円~数千万円となるケースが多くなります。複数ドメイン・サブドメインを横断して運用している場合や、リニューアル・機能追加が頻繁に発生する場合は、継続的なレビューと改善が前提となるため、相応の予算が必要になります。
SEO対策の料金体系
SEO対策を外注する際には、「いくらかかるか」だけでなく、「どのような料金体系で契約するか」も重要な検討ポイントになります。
一般的なSEO対策の料金体系は、月額固定型・成果報酬型・スポット(単発)型・従量課金型の4つです。
| 料金体系 | 向いているケース |
|---|---|
| 月額固定型 | ・サイト単位でSEO対策したい場合 ・SEO対策を計画的に進めたい場合 ・毎月の施策量が一定の場合 |
| 成功報酬型 | ・特定のキーワードのみSEO対策したい場合 |
| スポット・単発型 | ・特定の施策を、1回のみ依頼したい場合 |
| 従量課金型 | ・コンテンツ制作など、施策量が月によって変動する場合 ・状況に応じて柔軟に施策を進めたい場合 |
それぞれの料金体系ごとに、特徴をさらに詳しくみていきましょう。
月額固定型SEO
毎月決まった料金で、継続的にSEO施策を実施してもらう契約形態が「月額固定型」です。主なサービス内容としては、次のような例が挙げられます。
- 定期的なサイト分析・レポート提出
- 次月の施策・対策キーワード提案
- 施策の実施
毎月の費用が決まっているため、予算管理がしやすい点はメリットといえるでしょう。また、基本的には中長期にわたる契約となるため、SEO効果が積み上がりやすいこともポイントです。
とくにサイト単位でSEO対策をしたい場合は、契約内で幅広い施策にカバーしてもらえる月額固定型でSEOに取り組んでみてください。
成果報酬型SEO
指定したキーワードが、検索結果の上位(10位以内など)に表示された日数・期間に応じて料金が発生するのが「成果報酬型」の契約形態です。キーワードの検索ボリューム・競合の有無などによって単価が変動し、相場は月額1.5万円〜数十万円と幅があります。
成果が出なければ費用が発生しない点はメリットといえるかもしれませんが、短期的な収益目的で、ブラックハットSEOに手を出す業者もいるため注意しなければなりません。
ブラックハットSEO
ランキングアルゴリズムを欺いて上位表示を狙う方法いわゆるスパム行為のことで、検索エンジンからのペナルティ対象
すでにサイト全体のSEO基盤が整っており、特定キーワードだけ強化したい場合には、成功報酬型での契約が向いています。
一方、昨今は記事単位ではなくサイト単位でSEO評価が決まる傾向が強いため、SEO対策の初期フェーズでは、月額固定型で基本的な対策をサイト全体に積み上げるのがおすすめです。サイト全体の評価を高めることは、結果的に個別キーワードの順位向上にもつながります。
スポット・単発型SEO
必要な施策やコンサルティングを1回限りで依頼する形態が「スポット・単発型」です。対策すべきことが明確で、社内対応できない作業だけを外注したい場合には、スポットで依頼するといいでしょう。
一方、継続的な改善サポートは受けられないため、社内にSEOに詳しい人材がいない場合は、スポットではなく月額固定型などを契約するのがおすすめです。
従量課金型SEO
継続的にSEO施策を実施するものの、毎月の施策量が変動する場合に採用されるのが「従量課金型」です。とくにSEOコンテンツの制作代行で多く採用される形態で、コンテンツ制作本数・施策本数で費用が流動的に変わります。
トータルコストの予測が難しいことが難点ですが、月額固定型よりも柔軟に施策を実施してもらえるため、PDCAを素早く回したい場合におすすめの契約形態です。
SEO対策の費用が変動する5つの要素
同じ「SEO対策」でも、サイトによって見積もり金額に大きな差が出るのは、料金がいくつかの要素によって大きく変動するためです。
ここでは、とくに費用に影響しやすい5つの要素を取り上げ、それぞれがどのように金額に関わってくるのかを整理していきます。
- 競合性・検索難易度
- サイトの現状
- 必要なコンテンツ量
- 業界の専門性
- 依頼先の規模・体制
1.競合性・検索難易度
対策するキーワードや領域の「競合の多さ」「上位表示の難易度」によって、必要な施策量と期間が変わります。
- 大手企業やポータルサイトがひしめくビッグキーワード
- ECや求人、不動産など、すでに強いプレイヤーがいる領域
上記のような検索難易度の高いテーマでは、コンテンツ量・質の両面での強化やテクニカルSEOのチューニング、外部評価(被リンク・サイテーション)を高める施策など、総合的な対策が必要になり、その分どうしても費用は高くなりがちです。
一方、ニッチなBtoB領域や、エリアを絞ったローカルキーワードなど、競合が少ないテーマであれば、同じ予算でも十分な成果が出るケースがあります。
見積もり金額を見る際には、「金額そのもの」だけでなく、対象となるキーワードの難易度もセットで確認しておくことが大切です。
2.サイトの現状
Webサイトの状態によっても、SEO対策にかかる費用は大きく変わります。
たとえば、次のような課題が多い場合、まずは検索エンジンに正しく評価してもらうための“土台づくり”から着手する必要があり、その分の作業量が増えます。
| 課題 | 内容 |
|---|---|
| テクニカル面の課題 | ・スマートフォンに最適化されていない ・ページ表示速度が極端に遅い ・XMLサイトマップやrobots.txtが未整備 ・重要ページがインデックスされていない、あるいは重複ページが多い |
| コンテンツ面の課題 | ・同じテーマのページが乱立してカニバリゼーションを起こしている ・情報が古く、更新されていないページが多い ・タイトル・見出し・本文の内容が検索ニーズからズレている |
これらは一度で完全に終わるものではありませんが、一定水準まで引き上げておけば、その後は「微調整・保守」の比率を高めていけるタイプの施策です。
そのため、初期費用や契約初期の数か月はややコストが高くなる一方で、基盤が整った後は、運用フェーズでのランニングコストを抑えやすくなります。見積もりを比較する際には、「現状の課題をどこまで解消する前提で組まれた金額なのか」も合わせて確認するとよいでしょう。
3.必要なコンテンツ量
SEO対策の中にどこまで「コンテンツ制作」を含めるかによって、費用は大きく変わります。
ここでいうコンテンツには、ブログ記事だけでなく、次のようなものも含まれます。
- オウンドメディアの記事・コラム
- 事例紹介・導入インタビュー
- 商品/サービス詳細ページのテキスト・FAQ
- 比較ページ・ホワイトペーパー・ダウンロードコンテンツ など
一般的なBtoB向けの記事制作では、1記事あたり5万円〜が一つの目安となり、監修や高度なリサーチが必要なテーマでは、さらに単価が上がることもあります。
とくに、立ち上げたばかりのサイトや競合が強いジャンルでは、一定期間コンスタントにコンテンツを追加していくための予算が必要です。
たとえば月5本〜10本程度の記事制作を外注する場合、それだけで月額数十万円規模の予算が必要になることもあります。
4.業界の専門性
検索エンジン(Google)は、YMYLなど専門性が高いジャンルについて、とくに厳しい品質基準を設けています。
YMYL(Your Money or Your Life)
ユーザーへの影響度がとくに大きいジャンルのこと。金融分野、医療分野、法律分野などが代表例。
こうした分野では、専門家による監修や、専門家への執筆依頼が必要なことから、1コンテンツあたりの制作費が20万円以上になるケースも珍しくありません。
YMYL分野でSEO対策を検討している場合は、一般的な記事単価を前提にするのではなく、専門性に応じた単価と必要本数を踏まえて余裕を持った予算を見込んでおくことが重要です。
5.依頼先の規模・体制
どのような規模・体制の会社に依頼するかによっても、SEO対策の費用相場は大きく変わります。
たとえば、SEO専業の大手〜中堅クラスのコンサルティング会社の場合、コンサルタント・編集者・ライター・エンジニアなどがチーム体制で施策に取り組むことが多く、その分月額費用は高くなりやすい傾向があります。
一方で、比較的小規模な制作会社やマーケティング会社に依頼する場合は、対応範囲を絞る代わりに、比較的抑えた金額から相談できるケースもあります。たとえば「サイト制作+基本的な内部対策のみ」「コンテンツ制作を中心に支援」など、役割を限定する形です。
依頼先を検討する際は、金額だけでなく、自社が必要としている施策を、その会社の体制でどこまでカバーできるかという観点で比較するとミスマッチを避けやすくなります。
SEOの外注・内製を判断するポイント
SEO対策は、「すべてを外部に任せるべきか」「どこまでを社内で対応すべきか」で迷いやすい領域です。自社のリソースやスキルセット、サイトの重要度によって最適なバランスは変わるため、「とりあえず全部外注」「なんとなく内製」のどちらかに決めてしまうのは得策とはいえません。
そこで、以下の3つのポイントで外注と内製の線引きを考えましょう。
- 社内リソース・SEO知識・工数
- 自社サイトの重要度・集客モデル
- 専門性の高い施策
関連記事:SEO対策は外注すべき?依頼のメリットや流れ、業者の選び方まで徹底解説
社内リソース・SEO知識・工数
まず確認したいのは、社内にSEO対策を計画し、実行まで進められる人材と時間がどの程度あるか、という点です。
SEO対策は専門性が高いうえに、継続的な取り組みが必要になります。専任に近い担当者を置ける場合は内製化も選択肢になりますが、その場合でも、担当者には次のような業務を幅広く担えることが求められます。
- キーワード調査・検索ニーズの分析
- サイト構造や内部リンク方針の設計
- テクニカルSEOの課題把握と、開発・制作チームへのフィードバック
- コンテンツの企画・構成案の作成、ライティングやディレクション
- 計測設定(GA4/サーチコンソール等)と、データに基づく効果測定・改善提案
これらを一人、あるいは少人数で本業と兼任しながら担うのは負荷が大きく、十分な工数を確保できないケースも多くみられます。
そのため現実的には、専門的な分析やテクニカルSEO、コンテンツ制作の一部は外部に任せるといったように、内製と外注を組み合わせるケースが多くなるでしょう。
まずは自社で担える範囲と、外部に任せたい範囲を切り分けたうえで、最適なバランスを検討することをおすすめします。
自社サイトの重要度・集客モデル
自社のビジネスにおいて、Web集客やSEOがどれだけ重要な位置を占めているかも判断材料になります。
たとえば、オウンドメディア・ECサイト・サービスサイトなどのアクセス数が、売上に直接的に影響する場合は、SEOのプロに外注するのがおすすめです。月額数十万円の費用をかけても、それ以上の売上増加が見込めるのであれば、プロにSEO対策を依頼する投資対効果は高いといえるでしょう。
一方、Webサイト以外の主要な集客チャネルが他にあり、SEOはあくまで補助的な集客手段である場合は、まずは社内で小規模な施策から始めるのも選択肢の一つです。ただし内製でSEO対策を進めたものの、思ったような成果が出ない場合には、プロに相談してみてください。
専門性の高い施策
SEO対策には、比較的取り組みやすい施策から、難易度の高い施策まで、さまざまな種類があります。いくつか例をみてみましょう。
| 取り組みやすいSEO施策 | 難易度の高いSEO施策 |
|---|---|
| ・対策キーワードの選定 ・見出し(hタグ)の階層化 ・コンテンツの情報源・制作者の明示 ・サイト内の関連記事同士の内部リンク ・XMLサイトマップの送信やインデックス登録の依頼 | ・ユーザーニーズを満たすコンテンツ制作 ・Webサイトのモバイルフレンドリー化 ・コアウェブバイタルの最適化 ・JavaScriptレンダリングの最適化 ・外部リンク・サイテーションの獲得 |
関連記事:SEOとは?初心者がまずやるべき対策をわかりやすく解説【2025年最新版】
取り組みやすい施策については、社内の担当者でもある程度対応できるケースが多い一方で、これらはあくまで「検索結果で戦うための最低限の土台」に近い位置づけです。競合サイトが多いキーワードで上位表示を狙う場合や、技術的に複雑なサイト構造を持つ場合には、後者のような難易度の高い施策にも踏み込んでいく必要があります。
もし、こうした高度な施策が社内だけでは難しい、あるいは専門用語が多くてどこから手をつければよいかわからないといった状況であれば、プロのSEOコンサルティング会社に相談し、優先度の高い部分から伴走してもらうことも選択肢の一つです。
費用対効果を最大化するSEO対策会社の6つの選び方
SEO対策を外注する際、なるべく費用が安いコンサルティング会社を選びたくなるかもしれません。しかし費用対効果を最大化するためには、費用だけではなく、ぜひ次の6つのポイントも意識してみてください。
- 施策の実装まで一貫対応できるか
- 施策単位・フェーズ単位で柔軟に依頼できるか
- コミュニケーション工数の少なさ
- 中長期の費用対効果を見据えた提案力
- 業界理解・実績
- 予算に合わせた提案ができるか
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
1.施策の実装まで一貫対応できるか
SEO対策会社の支援スタイルは、大きく分けて次の2タイプがあります。
- 提案・コンサルティングを中心に行い、実装は主に自社や制作会社・開発会社が担うタイプ
- 提案から具体的な修正・コンテンツ制作などの実装まで一貫して対応するタイプ
提案・コンサル中心のSEO会社は、外注費としての月額は抑えられるケースもありますが、レポートや改善案を受け取ったあと、実際の修正対応を社内で進める必要があります。社内に開発・制作体制があり、指示さえあれば実装できる場合には相性が良い一方で、リソースや技術面が不足していると、提案どおりに手を動かせず、結果として施策が前に進まないケースも少なくありません。
一方で、提案から施策の実装・コンテンツ制作まで一貫して対応してくれるSEO会社は、月額費用自体は高くなりがちですが、「決まった施策が着実に実行される」という点で、社内工数まで含めたトータルの費用対効果を高めやすい傾向があります。
そのため、SEO対策会社を選ぶ際は、金額だけでなく、自社の体制でどこまで実装できるかを踏まえたうえで、どちらのタイプが適しているかを判断することが重要です。
2.施策単位・フェーズ単位で柔軟に依頼できるか
SEO対策は、サイトの状況やフェーズによって必要な施策が変わります。いくつか例をみてみましょう。
| サイトの状況・フェーズ | 施策例 |
|---|---|
| これからサイトを立ち上げる | ・サイト構造・情報設計の策定 ・SEO対策しやすいCMSやシステム構成の選定 ・モバイルフレンドリーなデザイン・テンプレート設計 ・初期コンテンツ(サービス紹介・コア記事など)の企画・制作 ・GA4やサーチコンソールなどの分析ツール導入 |
| サイトを公開したばかり | ・インデックス促進(XMLサイトマップ送信など) ・高品質なコンテンツの継続的な追加 ・内部リンクやサイト内導線の整備 |
| サイト立ち上げから時間が経っているものの、上位表示されない | ・全体のSEO診断(技術的な問題や構造上の課題の洗い出し) ・テクニカルSEOの改善 ・キーワード戦略・情報設計の見直し ・既存コンテンツの大規模リライトや統廃合 ・内部リンク・サイト構造の再設計 |
| ある程度のSEO対策をしているものの、さらなるアクセスアップを目指したい | ・E-E-A-Tの強化 ・高品質な被リンク獲得 ・サイテーション強化やブランディング施策との連携 |
これらの中から、まずは「今いちばんボトルネックになっている部分」に絞って依頼するのが、もっとも費用対効果の高い契約方法です。そのため、依頼先を決める際は、スモールスタートが可能か、フェーズごとに契約内容を見直せるか、といった点も確認しておくと安心です。
最初からフルパッケージでの契約を求めるSEO会社も存在しますが、そのようなプランは高額になることが多く、実力が見えない段階で長期契約を結ぶのはリスクが高いといえます。優先度の低い施策まで一括で実施することになると、結果として費用対効果が下がってしまう点にも注意が必要です。
3.コミュニケーション工数の少なさ
コミュニケーション工数の少なさも、重要な判断基準といえます。SEO対策を外注する目的としては「社内リソースの確保」も挙げられますが、外注先とのやり取りに時間を取られると本末転倒になってしまうためです。
たとえば毎週のように長時間の打ち合わせを求められたり、細かい確認・承認依頼が多いSEO対策会社に依頼すると、社内担当者の時間が奪われてしまうかもしれません。月に1回程度の打ち合わせで大まかな方向性を決め、その他の連絡はチャットツールで完結し、ほとんどの作業を自走してくれるSEO対策会社に依頼すれば、社内担当者は本業に集中できます。
また、レポート内容がわかりやすいかどうかも、社内担当者の工数を左右します。重要な指標の前月比や、次月の施策案が端的にまとめられていれば、スムーズに打ち合わせを進められるでしょう。
4.中長期の費用対効果を見据えた提案力
SEOは、短期間で劇的な変化が出る施策ではありません。通常は半年〜1年単位で成果を積み上げていくため、「今月やること」を思いつきベースで並べるのではなく、中長期のロードマップを描いたうえで、月ごとの施策に落とし込める会社かどうかが重要になります。
また、SEOはWebマーケティング全体の一要素に過ぎません。アクセス数や売上・リード数を効率的に伸ばすには、広告やSNS、メールマーケティングなど、他チャネルとの役割分担も含めて設計する必要があります。
たとえば、立ち上げ〜初期フェーズではリスティング広告で指名・顕在層を取りながら、その裏側でSEOによる中長期的な流入基盤を作る、といった組み立てが考えられます。SNSを育てることで、被リンクやサイテーションの増加によるSEO効果が期待できるケースもあります。
費用対効果を重視する場合は、こうした「半年後・1年後を見据えた集客戦略」を提案できるかどうかも、SEO対策会社を見極めるうえでの重要なポイントです。
5.業界理解・実績
自社の業界やビジネスモデルへの理解度も、SEOの成果を左右する要素です。業界によって、競合環境も、ユーザーの検索行動も、大きく異なります。BtoBサービスサイトとBtoCのECサイトでは、狙うべきキーワードやコンテンツの切り口、CVまでの導線設計がまったく違ってきます。
自社に最適な戦略を提案してもらうためにも、同業界・近いビジネスモデルでの実績があるかどうかを確認しておくと安心です。実績がある会社であれば、業界特有のキーワードや検索意図を理解しており、成果につながりやすい施策を提案してもらえる可能性が高くなります。
6.予算に合わせた提案ができるか
SEOを成功させるには、テクニカルSEO、情報設計、コンテンツ制作、外部評価の獲得など、さまざまな施策を組み合わせる必要があります。しかし、予算には当然上限があるため、すべてを一度に実行することは現実的ではありません。
そのためSEO対策会社を選ぶ際には、「月◯万円の中で、どの施策を優先すべきか」を一緒に考え、もっとも費用対効果の高い組み合わせを提案してくれるかどうかが重要です。
月の予算感と達成したい目標を伝えたうえで、「この範囲なら今期はここまで」「追加で◯万円出せるならここまで広げられる」といった形で、優先順位の高い施策から整理してくれる会社であれば、限られたリソースの中でも着実に成果を積み上げやすくなります。
SEO対策を外注する流れ
SEO対策を外注する際の一般的な流れは、次のとおりです。
- 目的・KPIの検討
- 社内のリソースや課題を把握
- 依頼内容の検討
- 外注先の比較・選定
- 契約・キックオフ
まず取り組みたいのは、SEO対策の目的を具体的に言語化することです。単に「検索順位を上げたい」といった抽象的なゴールではなく、以下のような形で、ビジネス上の目標に落とし込んでおくと、SEO戦略やKPI設計が行いやすくなります。
- ECサイトの売上を○%向上させたい
- 月間の資料請求数を○件まで増やしたい
- サービスサイト経由のリード獲得数を○件にしたい
そのうえで、社内で対応できる範囲(コンテンツ案出し・入稿作業など)と外部に任せたい範囲(戦略設計・専門的な分析・コンテンツ制作など)を整理し、依頼内容を固めます。
複数のSEO対策会社に問い合わせ、目的達成までのロードマップや支援体制、レポート内容などを比較しながら、自社の体制・予算にもっともフィットすると感じられるパートナーを選定するとよいでしょう。
SEO対策の見積もりで確認すべき項目と注意点
SEO対策の見積もりは、「金額の高い・安い」だけで判断してしまうと、後から「思っていた内容と違った」「この作業は別料金だった」といったミスマッチが起きがちです。
とくに、SEOは専門用語が多く、どこまでが見積もりに含まれているのかがわかりにくい領域でもあります。
そこで、見積もりを受け取った際に必ず確認しておきたい項目を以下にまとめました。
- 見積もりの内訳
- 契約期間
- 危険な外部リンク施策
依頼してから後悔しないためにも、これら3点は必ずチェックしてください。
見積もりの内訳
「SEO対策一式:月額50万円」といった曖昧な表記しか見積もりに書かれていない場合、具体的にどのような施策を実行してもらえるのかがわかりません。どの施策にいくらの費用がかかっているのか、必ず明確にしてもらいましょう。
施策ごとのコストを把握しておけば、予算に応じて優先度の低い施策を削ったり、社内対応に切り替えたりすることも可能です。
契約期間
契約期間および解約条件も、必ず確認しておきたいポイントです。
SEO施策は効果が出るまでに時間がかかるため、3〜6か月単位の契約期間が設けられることは不自然ではありません。しかし1年以上の契約期間で、なおかつ解約に伴い違約金が発生するような条件は、依頼者側とするとリスクが大きいです。
成果が出るまでに時間がかかることを加味しても、まずは3か月程度の契約で様子をみて、徐々に契約期間を延ばすのが安心でしょう。
危険な外部リンク施策
見積もりに「被リンク獲得」「外部対策」などの項目が含まれている場合は、その具体的な手法が検索エンジンのガイドラインに沿ったものかどうかを必ず確認しましょう
Googleは被リンクを「第三者からの信頼の証」として評価しており、質の高い被リンクが上位表示につながる要因の一つであることは事実です。一方で、次のような外部リンク施策はガイドライン違反とみなされ、ペナルティの対象となる可能性があります。
- 低品質なサイトからのリンクを、短期間に大量獲得する手法
- SEO目的で被リンクを購入する手法
- SEO目的だけを意図した、不自然な相互リンクのやり取り
このような手法が行われている場合、一時的に順位が上がったとしても、後からサイト全体の検索順位が大きく下落したり、最悪の場合は検索結果にほとんど表示されなくなったりするリスクがあります。
見積もりや提案の段階で外部リンク施策が含まれている場合は、どのようなサイトから、どのような方法でリンクを得るのかを事前に確認し、納得できない場合は契約を見送ることも選択肢として検討すると安心です。
参考:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー | Google 検索セントラル
SEO対策の費用を抑えて無駄なく運用するコツ
SEOは「やろうと思えばいくらでもお金をかけられてしまう」施策でもあり、計画なく進めると、効果の薄い施策に予算や工数を割いてしまいがちです。一方で、サイトの現状や目的に合わせて打ち手を絞り込めば、限られた予算の中でも十分に成果を狙うことができます。
ここでは、以下3つの観点から、無駄なくSEO対策を進めるためのポイントを整理していきます。
- 優先度の高い施策から着手し、費用を最適化する
- 既存コンテンツのリライト・内部改善でコストを削減する
- SEO×広告×SNSで集客全体の費用対効果を高める
優先度の高い施策から着手し、費用を最適化する
SEO対策には数多くの打ち手がありますが、すべてを一度に実施する必要はありません。限られた予算の中で費用対効果を高めるには、サイトの現状と目標に照らして「今もっとも効く施策」から順番に取り組むことが重要です。
たとえば、次のような考え方で優先度を整理できます。
- そもそも基本的な内部対策(タイトル・見出し・内部リンクなど)が不十分
→まずは内部対策を優先 - すでにある程度の流入があるが、CVが少ない
→LPやサービスページの改善を優先 - コンテンツ量が圧倒的に不足している
→戦略に基づいた記事制作・コンテンツ拡充を優先 - 技術的な問題(表示速度・モバイル対応・インデックス不備など)がボトルネック
→テクニカルSEOを優先
このように、「現状どこがボトルネックになっているのか」を明確にしたうえで、最初の3〜6か月で取り組む施策を絞り込むことで、予算の分散や「なんとなく一通りやったが、どれも中途半端」という状態を避けられます。
自社だけで優先度の判断が難しい場合は、初期診断やスポットコンサルとしてSEO会社に現状分析だけ依頼し、「その結果をもとに、自社でできること/外注したいことを選ぶ」という進め方も有効です。
既存コンテンツのリライト・内部改善でコストを削減する
まったくゼロからSEOコンテンツを新規制作するよりも、既存資産を活かしながら改善していくほうが、一般的には工数が少なく、費用も抑えやすくなります。
すでに一定数のページや記事を公開しているものの、狙ったキーワードで上位表示できていない、CVにつながっていないといった場合には、まず既存コンテンツの見直しから着手するのがおすすめです。具体的には、次のような観点が考えられます。
- タイトル・見出し構成・本文を、検索意図に合わせてリライトする
- 情報が古くなっている部分を最新の内容にアップデートする
- 関連するページ同士を内部リンクでつなぎ、回遊性を高める
- 重複した内容のページを統合し、評価を一本化する
このような「リライト+内部改善」は、新規制作に比べて短期間で変化が出るケースも多く、コストを抑えながら成果を狙いたいフェーズで有効な打ち手です。
SEO×広告×SNSで集客全体の費用対効果を高める
集客施策全体の費用対効果を最大限に高めるためには、SEO・広告・SNSを組み合わせることも大切です。たとえば次のような戦略で進めると、アクセス数を確保しながら、中長期的な集客資産を構築できます。
| 期間 | 施策のイメージ |
|---|---|
| 0~3か月 | リスティング広告で集客しながら、SEO対策も並行する |
| 3~6か月 | 検索エンジン経由での流入が増えてきたら、広告予算を徐々に削減する |
| 6~12か月 | SEOが主要な集客チャネルに成長し、広告を補助的なチャネルとして活用。SNSを使ってファンを増やし、サイテーションや外部リンクも獲得していく |
このように、チャネルごとの役割を整理しながら予算配分を見直していくことで、「各施策をバラバラに運用する」よりも、集客全体としての費用対効果を高めやすくなります。
必要に応じて、SEO・広告・SNSのすべてにある程度精通したパートナーに相談し、全体設計から伴走してもらうのも一つの方法です。
SEO対策の費用に関するよくある質問
最後に、SEO対策の費用に関して寄せられることの多い質問に回答します。
SEO対策は月額いくらから始めるべき?
レポート+軽い内部改善のみなら月額5万円前後、コンテンツ制作まで含めるなら月額10万〜30万円程度を一つの目安と考えると現実的です。月額3万円以下だと「具体的な施策がほとんど打てず、レポートを見るだけ」で終わるケースが多いため、少なくとも5万円〜を下限ラインとして予算を組むのがおすすめです。
SEO対策を外注と内製で行う場合、どちらが費用を抑えられる?
表面的な金額だけなら内製のほうが安く見えますが、専門人材の人件費や学習コストを含めて考えると、「基本は外注+一部を内製で補完」のハイブリッド型が、トータルコストを抑えやすいケースが多いです。
成果が出ないSEO対策に費用をかけ続けるべき?
ただ「続ける」だけではなく、3〜6か月ごとに施策とKPIを見直し、「仮説が間違っていないか/打ち手が適切か」を検証したうえで、続ける・見直す・やめるを判断するべきです。
まとめ
SEO対策の費用は、「いくらかかるか」だけでなく、どの施策に、どのくらいの期間・優先度で投資するかによって、結果が大きく変わります。本記事で紹介した費用感を踏まえながら、自社の現状と目標に合った投資配分を設計していきましょう。
一方で、社内だけでSEO対策を一気通貫で回し続けるのは、時間・人員ともに大きな負荷がかかります。
「どこから手をつけるべきか判断できない」「社内リソースだけではやり切れないが、闇雲に予算を増やすのは不安」といったお悩みがある場合は、専門のパートナーと一緒に、費用対効果を前提にしたSEO戦略を組み立てていくのがおすすめです。
自社リソースだけでは回し切れない、より本質的なSEO対策・集客改善に取り組みたいとお考えの場合は、AdMarketにご相談ください。
AdMarketは、広告制作×媒体運用をワンストップで提供する株式会社ジェー・ピー・シーが手掛ける、Web/SNS広告運用の代行サービスです。SEOにおいては、次のような強みがあります。
- 必要な施策だけを選び、小さく・低コストから始められるSEO対策
- 課題の可視化と優先度づけまで行う、精度の高いSEO分析・診断
- 内部対策・コンテンツSEO・外部施策まで、実装まで含めて一貫対応できる社内完結型体制
- 検索ニーズに沿った構成設計から原稿作成まで担える、高品質な記事制作・リライト体制
- SEO×広告×SNSを組み合わせ、短期と中長期の流入を両立させるハイブリッド施策
これらを組み合わせることで、「とりあえず予算をかけるSEO」ではなく、費用対効果にこだわりながら、中長期で成果を積み上げていく運用をご支援できます。
「今の見積もりが妥当か知りたい」「自社の予算感でどこまでできるのか相談したい」といった段階でも構いませんので、まずは現在のお悩みや目標から、ぜひお気軽にご相談ください。