2026.03.12

SEO対策

AI Overviewsとは?仕組みやSGEとの違い、SEOへの影響を解説

AI Overviewsとは?仕組みやSGEとの違い、SEOへの影響を解説

Google検索に導入されたAI Overviews(AIによる概要)は、検索クエリに対してAIが生成した要約を検索結果の最上部に表示する機能です。この機能の登場により、ユーザーの検索行動やSEOの在り方が大きく変わりつつあります。

本記事では、AI Overviewsの仕組みやSGEとの違い、SEOへの影響、そして具体的な対策方法まで詳しく解説します。

AI Overviews(AIによる概要)とは

AI Overviewsは、Google検索においてAIが自動生成した回答を検索結果の上部に表示する機能です。この章では、以下の2点からAI Overviewsの概要を理解していきましょう。

  1. AI Overviewsが回答を生成する仕組み
  2. AI Overviewsが表示されやすいクエリの特徴

AI Overviewsの仕組み

AI Overviewsは、GoogleのAIモデルであるGeminiがWeb上の複数ページから関連性の高い情報を収集・統合し、要約したうえで検索結果の上部に表示する機能です。

AI Overviewsの仕組み
▲AI Overviewsの表示例

従来の検索結果がWebサイトへのリンク一覧を提示するのに対し、AI Overviewsはユーザーの質問に対する「回答そのもの」を直接提供する点が大きく異なります。回答の下部には引用元のWebサイトリンクが掲載されており、詳細情報を確認したい場合はリンク先へアクセスすることも可能です。

AI Overviewsの登場により、検索体験は「リンクを辿って情報を探す」から「AIがまとめた回答を受け取る」へと変化しつつあります。

表示されやすいクエリの特徴

AI Overviewsはすべての検索で表示されるわけではなく、表示されやすいクエリには一定の傾向が見られます。主に以下のタイプが該当します。

  • 「◯◯とは」のような用語・概念の説明を求める質問型クエリ
  • 「◯◯ やり方」「◯◯ 手順」のようなハウツー系クエリ
  • 「◯◯ メリット デメリット」のような比較・検討型クエリ

一方で、「Amazon ログイン」のようなナビゲーション型クエリや、医療・金融などYMYL分野の一部では表示が抑制される傾向です。

自社サイトがターゲットとするキーワードでAI Overviewsが表示されるかどうかを把握し、表示される場合は引用元に選ばれるための施策を講じることが重要です。

YMYL(Your Money or Your Life)

ユーザーの健康や財産に大きな影響を与えるジャンルのこと。医療・金融・法律などが代表例で、Googleはこれらの分野に対してとくに厳しい品質基準を設けている。

AI OverviewsとSGEの違い

AI OverviewsとSGE(Search Generative Experience)は基本的に同じ技術を基盤とした機能ですが、位置づけや搭載機能に違いがあります。

  1. SGEとAI Overviewsの関係
  2. SGEから追加された主な新機能

SGEとAI Overviewsの関係

SGE(Search Generative Experience)は、2023年5月のGoogle I/Oで発表されたAIによる検索概要生成の実験的機能です。日本では2023年8月にSearch Labs経由で試験運用が開始されました。

その後、2024年5月のGoogle I/O 2024において正式サービスとして公開されるとともに「AI Overviews」へと名称が変更されています。つまり、SGEは開発・試験段階のプロジェクト名であり、AI Overviewsが正式なサービス名称にあたる関係です。

SGEではSearch Labsからの手動オプトインが必要でしたが、AI Overviewsでは対象クエリに対して自動的に表示されるデフォルト設定に変更された点が、利用面での最大の違いといえます。

SGEから追加された主な新機能

AI Overviewsへの移行にあたり、SGEにはなかった複数の新機能が追加されました。主な変更点は以下のとおりです。

機能概要
複雑なクエリへの対応複数の条件を含む質問にも一度で回答が可能に
プラン作成のサポート旅行計画やスケジュール作成をAIが支援(米国のみ)
動画による検索撮影した動画をもとに関連情報を検索可能に(米国のみ)
AI Overviews内の広告掲載概要内にショッピング広告などが表示される(米国のみ)
Search Consoleへの対応AI Overviewsの表示データが計測対象に追加

これらの機能追加により、AI Overviewsは単なるテキスト要約にとどまらず、ユーザーの行動を直接支援する検索体験へと進化しました。

とくに広告掲載とSearch Consoleへの対応は、Webマーケティングに携わる担当者にとって把握すべき重要なポイントです。

AI OverviewsがSEOに与える影響

AI Overviewsの普及は、従来のSEO戦略に無視できない変化をもたらしました。ここでは、マイナス面とプラス面の両方から影響を整理します。

  1. ゼロクリック検索の増加によるオーガニック流入の減少
  2. AI Overviewsの引用元に選ばれるかが新たな競争軸に

ゼロクリック検索の増加によるオーガニック流入の減少

AI Overviewsが検索結果の最上部に回答を表示することで、ユーザーがWebサイトをクリックせずに検索を終える「ゼロクリック検索」の増加が報告されています。

ゼロクリック検索

検索結果ページ上でユーザーの疑問が解決され、どのWebサイトもクリックされないまま検索が終了する現象のこと。AI OverviewsやFeatured Snippetの普及に伴い増加傾向にある。

Seer Interactiveの2025年の調査では、AI Overviewsが表示されるクエリにおいてオーガニックCTR(クリック率)が最大61%低下したというデータが公表されました。とりわけ「◯◯とは」のような情報収集型クエリ(Knowクエリ)への影響が顕著であり、AIの回答だけでユーザーの疑問が解決されるケースが増えています。

一方、「購入」「予約」「問い合わせ」といった行動を伴うDo/Buyクエリは、AI Overviewsだけでは完結しにくいため、従来どおりの流入が見込める領域です。

情報収集型クエリへの依存度が高いサイトほど影響を受けやすいため、対象クエリの構成を見直し、行動型クエリへの対応を強化することが重要な課題となっています。

AI Overviewsの引用元に選ばれるかが新たな競争軸に

AI Overviewsの影響はマイナス面だけではありません。AIが生成する回答には引用元のWebサイトリンクが表示されるため、引用元に選ばれることで新たな流入経路を獲得する機会が生まれています。

Seer Interactiveの同調査では、AI Overviewsに引用されたサイトは引用されていないサイトと比較してオーガニックCTRが35%高く、広告CTRに至っては91%高いというデータが示されました。AI Overviewsの概要を読んだうえでサイトを訪問するユーザーは、すでに情報の文脈を把握した状態であるため、コンバージョンに結びつきやすい「質の高いトラフィック」を獲得できるのです。

今後のSEO戦略では、検索順位の獲得に加えて「AI Overviewsの引用元に選ばれること」を集客の柱に組み込む視点が求められます。

AI Overviewsに対応するためのSEO対策

AI Overviewsの引用元として選ばれるためには、従来のSEO施策をベースにしつつ、AI時代に適した対応を加えていくことが不可欠です。ここでは実践的な3つの対策を取り上げます。

  1. E-E-A-Tに基づく信頼性の高いコンテンツ作成
  2. 構造化データの実装によるAIへの情報伝達
  3. AIが要約しやすいコンテンツ構成の設計

なお、SEO対策の基本的な考え方や施策の全体像を整理したい方は、以下の記事もあわせてご参照ください。

関連記事:SEOとは?初心者がまずやるべき対策をわかりやすく解説【2025年最新版】

E-E-A-Tに基づく信頼性の高いコンテンツ作成

AI Overviewsの引用元に選ばれるうえで、Googleが情報の信頼性を評価する基準である「E-E-A-T」の充足は欠かせない要素です。

E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の4要素を指し、具体的には以下のような取り組みが効果的です。

  • 専門家の監修や執筆者情報の明記
  • 一次データや独自調査の結果を根拠とした記述
  • 公的機関・業界団体の情報の引用
  • 著者プロフィールページの整備と経歴の開示

AI Overviewsが引用元を選定する際にも情報の信頼性は重要な判断材料となるため、E-E-A-Tの強化はAI Overviews対策の土台といえます。

関連記事:EEATとは(公開後リンク)

構造化データの実装によるAIへの情報伝達

構造化データ(Schema.org)を実装すると、Webページの内容を検索エンジンやAIに対して機械的に正確に伝えることが可能です。

AI Overviewsは複数のWebページから情報を抽出・統合して回答を生成しており、ページの内容が構造化データで明確に整理されているほど、引用元として選ばれやすくなると考えられています。とくに以下の構造化データの実装が有効です。

  • FAQ構造化データ:よくある質問と回答のマークアップ
  • HowTo構造化データ:手順・ステップの明示
  • Article構造化データ:著者・公開日・更新日の記述

構造化データはユーザーには見えない情報ですが、AIがページ内容を正確に読み取るためのシグナルとして重要な役割を果たします。

AIが要約しやすいコンテンツ構成の設計

AI Overviewsに引用されるためには、コンテンツの中身だけでなく、AIが情報を抽出しやすい構成を意識することも大切です。

以下のようなポイントを押さえることで、AIによる情報の読み取りやすさが向上します。

  • 見出し(H2・H3)で内容を的確に要約し、階層構造を明確にする
  • 結論を先に述べ、その後に根拠や詳細を展開する「結論ファースト」の記述
  • 箇条書きや表を活用して、並列情報を整理した形で提示する
  • 1つの段落で1つのテーマに絞り、簡潔にまとめる

「AIにとって読みやすい構成」は、そのまま「ユーザーにとっても読みやすい構成」であり、SEOの基本原則と方向性は一致しています。

SEO記事の構成作成についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

関連記事:SEO記事の書き方ガイド【完全版】上位表示される構成の作成方法を解説

また、Google検索のAI Overviews対策と並行して、ChatGPTやPerplexityなどの生成AIサービスからの参照を獲得するLLMO(大規模言語モデル最適化)も注目されている分野です。AI検索への対応を包括的に進めたい場合は、以下の記事もあわせて確認しておきましょう。

関連記事:LLMOとは?SEOとの違いから対策方法・効果測定までわかりやすく解説

AI Overviewsの表示状況を計測する方法

AI Overviews対策を効果的に進めるうえで、自社サイトがどの程度AI Overviewsに表示・引用されているかを把握する必要があります。ここでは、主な計測手段を2つ紹介します。

  1. Google Search Consoleでの確認手順
  2. サードパーティツールでの確認手順

Google Search Consoleでの確認手順

AI Overviewsからのインプレッションやクリックは、Google Search Console(GSC)の「検索パフォーマンス」レポートに「Web」検索タイプとして記録されています。ただし、通常のオーガニック検索と合算された数値として表示される仕組みであり、AI Overviews単体のデータを分離して確認するフィルターは提供されていません。

そのため、AI Overviewsの影響を間接的に把握するには、以下のような分析の工夫が必要です。

  • AI Overviewsが表示されやすい情報収集型クエリのCTR推移を期間比較で追跡する
  • AI Overviewsの表示拡大前後(2025年3月のコアアップデート前後など)で数値を比較する
  • 表示回数は増加しているのにCTRが低下しているクエリを特定する

Search Console単体ではAI Overviewsの影響を直接的に可視化することは難しいため、間接指標を組み合わせた定点観測が重要です。

サードパーティツールでの確認手順

Search Console単体ではAI Overviewsの詳細な表示状況を把握しきれないため、サードパーティのSEOツールを併用することも有効です。代表的なツールは以下のとおりです。

  • Ahrefs
  • Semrush
  • Gyro-n SEO

例えばSemrushなら、追跡しているキーワードの検索順位が表示される欄にAI Overviewsを含むSERP機能のアイコンが表示されます。

これらのツールを活用することで、「どのキーワードでAI Overviewsが表示されているか」を確認できるようになります。

AI Overviewsに関するよくある質問

最後に、AI Overviewsに関するよくある質問に回答します。

AI Overviewsはいつから日本で利用できますか?

AI Overviewsは2024年8月に日本での提供が開始されました。それ以前は「SGE(Search Generative Experience)」としてSearch Labs経由で試験的に提供されていましたが、現在は通常のGoogle検索で対象クエリに対して自動的に表示される仕様となっています。

AI Overviewsを非表示にすることはできますか?

AI Overviewsを完全に無効化する公式設定は、2026年3月時点では提供されていません。AI Overviewsが表示された場合でも、概要の下に従来のオーガニック検索結果が表示されるため、スクロールすることで通常の検索結果を確認できます。

自社サイトをAI Overviewsに表示させるにはどうすればよいですか?

AI Overviewsに表示するための専用の登録手続きや特別なタグは存在しません。Googleの検索インデックスに登録されているページが自動的に対象となる仕組みです。引用元に選ばれやすくするためには、E-E-A-Tを意識した高品質なコンテンツの作成、構造化データの実装、見出しやリストを活用した整理されたコンテンツ設計が効果的です。

AI Overviewsは検索順位と連動していますか?

強い相関があります。Ahrefsの2025年の調査では、AI Overviewsに引用されたページの76%が検索結果の上位10ページから選ばれていることが明らかになっています。従来のSEOで検索上位を獲得することが、AI Overviewsの引用元に選ばれるための土台になるといえます。

まとめ

AI Overviewsは、Google検索においてAIが生成した回答を検索結果の上部に表示する機能であり、従来の検索体験を大きく変える存在です。ゼロクリック検索の増加によるオーガニック流入への影響が懸念される一方で、引用元に選ばれることで新たな流入を獲得できる側面もあり、SEO戦略の見直しが求められています。

本記事で解説したE-E-A-Tの強化、構造化データの実装、AIが要約しやすいコンテンツ構成の設計といった対策を通じて、AI Overviews時代のSEOに備えていきましょう。

とはいえ、AI Overviewsへの対応を含む包括的なSEO施策を社内リソースだけで継続するのは、時間的にも人員的にも大きな負荷がかかります。

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