2025.03.31
動画広告YouTubeショート広告の出し方とは?入稿規定や費用、ポイントも解説

スマートフォンでの動画視聴が日常的になった今、YouTubeでも縦型のショート動画が注目を集めています。
2021年には「YouTubeショート」という縦型の短尺動画機能が実装され、若年層を中心に利用が拡大。さらに2023年には横型の動画広告とは別に、縦型動画に特化したショート動画専用の広告フォーマット「YouTubeショート広告」が登場し、広告活用の幅が広がっています。
この記事では、YouTubeショート広告の出し方や入稿規定、出稿費用について詳しく解説します。成果を出すためのポイントについても詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
YouTubeショート広告とは?

YouTubeショート広告とは、YouTubeショートのフィード内で表示されるスキップ可能な縦型動画広告のこと。
スマートフォンに最適化された縦型動画形式で配信されるため、画面全体を活用した没入感のあるプロモーションが可能です。また、コンテンツに自然に溶け込む設計のため、広告だと気づかれにくく、スワイプされるまでの数秒で印象づけやすいのがYouTubeショート広告ならではの強みといえます。
世界的にショート動画の視聴時間は増加しており、YouTubeショート動画を活用した広告施策は、今後のWebマーケティングで重要性を増していくでしょう。
なお、YouTubeショート動画に出稿できる動画の長さは最大60秒です。ただし、ショートフィードでは次々と動画が切り替わるため、15〜30秒程度にまとめることが効果的とされています。
配信設定やクリエイティブのポイントについては、記事後半で詳しく解説します。
YouTubeショート広告のメリット
YouTubeショート広告にはさまざまなメリットがありますが、なかでも注目したいのは次の3点です。
- 低予算でも広いリーチが狙える
- 縦型短尺ならではの高いエンゲージメント
- Z世代〜若年層への強力なアプローチ
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
低予算でも広いリーチが狙える
YouTubeショート広告は、配信面がまだ比較的新しく、出稿する企業が限定的な傾向にあります。そのため競合が集中しにくく、CPM(1,000回表示あたりの費用)やCPC(クリック単価)も抑えやすいのが特徴です。
このような広告特性から、限られた予算でも広範囲のユーザーにアプローチできる可能性があります。
特に、「知名度を上げたい」「新たな顧客層にリーチしたい」といった認知拡大型のキャンペーンにおいては、大きな成果が期待できるでしょう。
縦型短尺ならではの高いエンゲージメント
エンゲージメントとは、ユーザーが広告に対してどれだけ興味を示し、行動に移してくれたかを示す指標のこと。クリックやシェア、5秒以上の視聴、完全視聴などが具体的な例にあたります。
エンゲージメントが高いということは、それだけ広告がユーザーに刺さっているともいえるため、広告配信で重視すべき指標の一つとされています。
YouTubeショート広告は、このエンゲージメント率が高いことも特徴です。ショート広告はスマートフォンに全画面表示されるため没入感が高く、ユーザーの興味を一気に惹きつけられます。さらに、1本あたりの動画が短く設計されていることで、最後まで見てもらえる確率も自然と高くなるのです。
結果として、クリックや視聴完了などの反応につながりやすく、広告としての成果を得やすいフォーマットだといえます。短時間で商品やサービスの魅力を伝えたいケースでは、YouTubeショート広告の強みが最大限に発揮されるでしょう。
Z世代〜若年層への強力なアプローチ
Z世代や若年層にリーチしやすいことも、YouTubeショート広告の大きな魅力です。
テレビ離れが進む一方で、これらの世代はTikTokやInstagramリールなど、短尺の縦型動画に日常的に慣れ親しんでいます。YouTubeショートもその延長線上にある存在として受け入れられており、広告を届けられる母数の多さが強みであるといえるでしょう。
さらに、Z世代や若年層は、生まれたときからネットに囲まれて育ったデジタルネイティブ世代。Web広告やSNS広告に日常的に触れている分、「広告らしさ」に対する感度も高く、わざとらしい訴求はスルーされやすい傾向があります。
その点、YouTubeショート広告は、他の動画と並ぶ形で自然にフィードに表示されるため、広告として主張しすぎず、違和感なくメッセージを届けることが可能です。こうした「受け入れられやすさ」は、Z世代向けの広告展開における大きな武器になるでしょう。
YouTubeショート広告の費用相場と主な課金方式

魅力的な特徴を持つYouTubeショート広告ですが、実際に出稿するとなると、どのくらいの費用がかかるのかが気になるところではないでしょうか。
YouTubeショート広告には、主に2種類の課金方式が用意されています。
- CPV(Cost Per View)課金
- CPM(Cost Per Mille)課金
出稿金額を決める際には、これらの課金方式ごとの違いを把握し、自社の目的に合った課金方式を選ぶことが重要です。それぞれの課金形式の特徴や費用相場について、詳しく見ていきましょう。
CPV(Cost Per View)課金
CPV(Cost Per View)課金とは、広告が視聴されるごとに料金が発生する仕組みのこと。以下のいずれかの条件に該当した場合、「1視聴」としてカウントされます。
- 広告を30秒以上視聴したとき(30秒未満の動画の場合は最後まで再生されたとき)
- 広告内のリンクやCTAボタンがクリックされたとき(一時停止などの操作は対象外)
つまり、単に広告が表示されただけでなく、一定以上の視聴やアクションがあった場合にのみ費用が発生する点が特徴です。視聴者の関心をしっかり引きつけた場合にのみ課金されるため、費用対効果を重視する企業に適した課金方式といえるでしょう。
CPM(Cost Per Mille)課金
CPM(Cost Per Mille)課金とは、広告が1,000回表示されるごとに課金される仕組みのこと。ユーザーが広告を見るかどうかに関係なく、表示された回数に応じて費用が発生するのが特徴です。
この方式では、多くのユーザーのタイムラインに広告を届けやすいため、ブランド認知の拡大や、新商品・サービスの告知などに適しています。クリックや視聴完了などの具体的な行動を重視するというよりは、できるだけ広く広告を届けたいケースに向いた課金モデルといえるでしょう。
表示単価はオークション形式で変動しますが、うまく配信設定を行えば、比較的低コストで多くのユーザーにアプローチできる可能性もあります。
YouTubeショート広告の予算目安
YouTubeショート広告は、比較的低予算からでも始められるのが特徴です。たとえば、CPV(1視聴あたり)なら5〜10円、CPM(1,000回表示あたり)なら400〜600円程度が一般的な相場とされています。
1日あたり1,000円程度からでも出稿できるため、まずは少額でテスト配信を行い、どのくらいの反応が得られるかを確認してみるのがおすすめです。
本格的な予算設計を行う際には、以下のような考え方を参考にするとよいでしょう。
方法 | 概要 |
---|---|
リード獲得数とCPAから計算する | ・想定CPA×目標リード獲得人数=広告予算 ・想定CPAはテスト出稿の結果から概算することもある |
LTVとCPAから計算する | ・1年間のLTVの3分の1程度をCPAと仮定し、目標リード獲得人数を掛け合わせて予算を決める ・上限CPAは商品・サービスの粗利率によって変動 |
関連記事:【種類別】YouTube広告の費用相場はいくら?課金の仕組みも解説
CPA・LTVとは
■CPA(Cost Per Acquisition)=1件の成果獲得あたりのコスト
■LTV(Lifetime Value)=1人の顧客から得られる総収益
いずれの方法を選ぶ場合も、テスト出稿→検証→改善のPDCAをきちんと回していくためには、月額10万円程度の予算があると安心です。まずは少額から出稿し、実績を見ながら配信内容と予算を調整していくことが、費用対効果の最大化につながります。
YouTubeショート広告の入稿規定
YouTubeショート広告を出稿する際には、フォーマットや解像度、動画の長さなどの入稿規定に沿って動画を制作する必要があります。
以下の表では、YouTubeショート広告に対応するファイル仕様と表示要件の主なチェックポイントをまとめました。
カテゴリ | チェック項目 | 詳細内容 |
---|---|---|
ファイル仕様 | 推奨フォーマット | MPG (MPEG-2 / MPEG-4) |
入稿可能フォーマット | .MP4 / .MOV / .WMV / .AVI / .FLV / .MPEG-1 など | |
解像度 | 推奨:1080×1920px (最小:480×640px) | |
動画仕様 | 動画の長さ | 最大60秒 (推奨:15~30秒) |
アスペクト比 | 9:16 (縦型推奨) |
詳しい内容について解説していきます。
推奨フォーマット・ファイルサイズ
YouTubeショート広告では、推奨されている動画形式として、.MPG(MPEG-2 または MPEG-4)が挙げられます。しかし、.MP4、.MOV、.WMV、.AVI、.FLV、.MPEG-1 など、その他の主要フォーマットにも幅広く対応しており、実際の入稿時にはこれらの形式も使用可能です。
また、ショート広告は縦型表示が前提となるため、解像度は1080px × 1920pxが推奨されています。480px × 640pxからでも掲載は可能ですが、画質や没入感を考慮すると、フルHDサイズでの入稿が望ましいでしょう。
長さ・アスペクト比・音声の仕様
記事冒頭でも触れたように、YouTubeショート広告に出稿できる動画の長さは最大60秒です。ただし、15〜30秒程度の構成が推奨されており、短時間で印象づけられる内容が効果的とされています。
アスペクト比は、スマートフォンでの視聴に最適化された縦型の9:16が基本。視認性や没入感の観点からも、この比率が最もよく使われています。
また、広告動画には音声を入れることも可能です。ナレーションやBGMを取り入れることで、視覚だけでなく聴覚にも訴求できるため、基本的には音声を入れたYouTubeショート広告の制作をおすすめします。
ただし、ショート動画は音をオフにして再生されるケースも少なくありません。そのため、重要な情報は字幕でも表示する設計にしておくと、音声が聞こえない環境でも内容が伝わりやすくなります。
なお、BGMなどを使用する際は、著作権フリー素材やライセンスに準拠した音源を使用することも忘れずに確認しておきましょう。
YouTube広告ポリシーの基本
YouTube広告では、どのような動画でも自由に配信できるわけではありませんたとえば、動画の内容やリンク先(LP)に誤解を招く表現が含まれている場合や、Googleの広告ポリシーに違反している場合には、審査で不承認となり、配信が停止される可能性があります。
特に、医薬品・健康関連・価格訴求などを扱う広告では、景品表示法や薬機法などの法律に基づいた表現かどうかもチェックされます。スムーズに審査を通過させるためには、法律やガイドラインに沿ったコンテンツ設計が欠かせません。
そのため、広告制作前にあらかじめ審査項目を確認し、不承認リスクを避けられる構成・表現にしておくことが大切です。より詳しい審査基準については、以下の記事も参考にしてみてください。
関連記事:【担当者必見!】YouTube動画広告の審査について解説
YouTubeショート広告の設定方法・配信までの手順
ここからは、実際にYouTubeショート広告を配信するまでの設定手順を紹介します。
必要な作業は以下の5ステップです。
- Google広告アカウントの作成
- 新規キャンペーン作成:「動画」を選択
- YouTubeショートを配信先として指定
- ターゲティング設定・予算・入札戦略
- 広告の入稿と配信開始
それぞれのステップごとに詳しく解説します。
関連記事:YouTube広告の出し方を徹底解説!費用相場や入稿規定もご紹介
1.Google広告アカウントの作成
YouTubeショート広告の出稿には、まずGoogle広告のアカウント作成が必要です。これは、Googleが提供する広告管理プラットフォームで、YouTube広告の配信や効果測定などを一元管理できます。
会社用のGoogleアカウントがあれば、Google広告の公式ホームページから誰でも作成可能。
入力が必要となるのは、会社・サービスの名前、住所、電話番号、支払い情報(クレジットカードなど)に加え、広告の目的やターゲットユーザー情報などです。スムーズに登録するためにも、事前にこれらの情報を整理しておくとよいでしょう。
2.新規キャンペーン作成:「動画」を選択
Google広告アカウントの準備が整ったら、次に新しいキャンペーンを作成します。
Google広告における「キャンペーン」とは
広告を管理する単位の一つ。広告の目的や予算、配信期間、ターゲティングなどを設定する。
キャンペーン目標を選択する画面ではいくつか選択肢が表示されますが、YouTube広告の場合に選べるのは次の4項目です。
- 販売促進
- 見込み顧客の獲得
- ウェブサイトのトラフィック
- 認知度向上と比較検討
いずれかの目的を選ぶと、キャンペーンタイプに「動画」が表示されるため、クリックします。

3.YouTubeショートを配信先として指定
次に、キャンペーンの全般設定へと進み、配信先(ネットワーク)の選択画面でYouTubeショート広告を指定します。

このとき、以下のように配信ネットワークを絞り込む設定を行うと、ショート動画向けに広告表示を最適化することが可能に。
- YouTube検索結果:チェックを外す
- YouTube動画パートナー:チェックを外す
- YouTube動画:チェックを入れたままにする(ショートを含む)
これにより、広告の表示先がYouTubeのフィード内に限定され、ショート動画視聴中のユーザーにアプローチしやすくなります。
4.ターゲティング設定・予算・入札戦略
フォーマットの選択が完了したら、ターゲティング・入札戦略・予算と配信日程の設定に進みます。

ここでは、以下のような項目が順に表示されるため、広告の目的や想定するユーザー層に合わせて、最適な設定を行いましょう。
- 入札戦略:CPV(1視聴あたりの単価)や最大目標CPCなどを選択
- 1日の予算:1,000円からでも設定可能。出稿規模に応じて調整
- 配信スケジュール:開始日・終了日を指定(期間限定キャンペーンにも対応)
- ターゲティング:地域、言語、年齢層、性別、興味関心カテゴリなどを細かく設定可能
特にターゲティングの設定は、広告の反応率や費用対効果に直結するため、丁寧に行うことが重要です。
5.広告の入稿と配信開始
最後に、実際に配信する動画を入稿し、配信を開始します。あらかじめ対象の動画をYouTubeチャンネル上で「公開」、もしくは「限定公開」にしておく必要があります。

YouTubeショート広告では、該当動画のURLをGoogle広告に入力することで、配信対象の動画を指定できます。
準備が整ったら、広告設定を完了させて配信をスタートしましょう。
成果を出すためのターゲティングと配信設計

YouTubeショート広告で成果を高めるには、誰に、どのように届けるかというターゲティングと配信設計が欠かせません。特に広告予算が限られている場合は、届けたいユーザー層に的確にアプローチできるかどうかが、成果を大きく左右します。
設定できる要素は多岐にわたりますが、中でも基本となるのは以下の3つのターゲティング方法です。
- ユーザー属性ターゲティング
- 興味・関心ベースのオーディエンス
- リマーケティングと類似オーディエンス
それぞれのターゲティングについて、詳しく解説します。
ユーザー属性ターゲティング
ユーザー属性ターゲティング(デモグラフィックターゲティング)は、年齢・性別・地域・使用デバイスなどの属性情報をもとに、広告の配信先を絞り込む手法です。
たとえば、商圏が限られている実店舗や地域密着型のサービスを訴求したい場合、配信エリアを対象地域に限定するだけでも、無駄な広告費を削減し、費用対効果を高めることが可能に。
このように、ユーザーの属性に応じて配信を最適化することで、広告の精度を上げ、成果につながりやすい配信設計が実現できます。
興味・関心ベースのオーディエンス
YouTube広告では、ユーザーの検索履歴や視聴傾向、行動データにもとづき、「興味・関心」に沿ったカテゴリを対象に広告を配信できます。
この設定は、ジャンルが明確な商品やサービスの訴求に向いており、費用対効果の向上にもつながります。
たとえば、女性向けのスキンケア商品であれば、単に性別で絞るのではなく、「美容」や「コスメ」などに関心のある層を狙う方が、より高い反応を見込めるでしょう。関心の低い層への配信を避けられる点でも、効率的な運用が期待できます。
リマーケティングと類似オーディエンス
過去に自社サイトを訪問したユーザーに再度広告を表示する「リマーケティング」や、既存の顧客リストと類似した属性を持つユーザーに配信する「類似オーディエンス」は、いずれも反応率の高いターゲット層に効率よくアプローチできる手法として活用されています。
すでに商品やサービスに興味を示している、もしくは近い関心を持つユーザーに限定して配信できるため、費用対効果の向上も期待できるでしょう。
効果的なクリエイティブを制作するための5つのポイント
どれだけ広告の配信設定を最適化しても、動画クリエイティブに魅力がなければ、ユーザーの心は動きません。広告成果を引き出すには、クリエイティブ自体の設計とクオリティも重要な要素です。
ここでは、YouTubeショート広告を制作する際に意識しておきたい、基本となる5つのポイントを紹介します。
- 動画尺は15~30秒でテンポよく
- 冒頭3秒で惹きつける
- 音なしでも分かる映像+字幕で制作する
- ラストに明確なCTAを入れる
- ブランドイメージと一貫性を保つ
それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
1.動画尺は15~30秒でテンポよく
YouTubeショート広告では、最大60秒の動画を出稿できます。ただし、ショート動画の視聴者はテンポよく動画をスワイプしていく傾向があるため、長すぎる動画は途中で離脱されやすくなります。
しっかりとエンゲージメントを獲得していくには、15〜30秒以内で構成されたテンポのよい動画を制作するのが効果的。伝えたいメッセージを1つに絞り、短い時間でも印象に残るような構成にすることが大切です。
2.冒頭3秒で惹きつける
YouTubeショートの特性上、最初の数秒でユーザーの心を掴まなければすぐにスワイプされてしまいます。そのため、冒頭3秒でユーザーを惹きつけ、スキップされないようにしなければなりません。
視覚的に目を引くビジュアルや、印象的な音の使い方を取り入れることで、視聴者の関心を引きやすくなります。
さらに、疑問形のキャッチコピーやユーザーの心理を刺激する言葉選びによって、直感的な関心を引き出すことも効果的。たとえば、「◯◯の方は損しているかも!」といった表現は、損失回避バイアスをうまく活用した例の一つです。
ただし、バイアスを過度に利用した煽り表現は、ユーザーに不信感を与えるリスクもあるため、伝え方には一定の配慮が必要です。
3.音なしでも分かる映像+字幕で制作する
記事前半でも触れたように、音声をオフにしたままYouTubeショートを視聴しているユーザーは少なくありません。特に電車の中や公共の場など、音を出せない環境での視聴が想定される場合は、音声に頼らないクリエイティブ設計が重要です。
視覚的に情報が伝わるようなシーン設計やモーション演出に加えて、読みやすい字幕(テロップ)の挿入も有効です。フォントや配置、コントラストに配慮された字幕は、視認性を高めるだけでなく、伝えたいメッセージの訴求力を大きく高めてくれるでしょう。
4.ラストに明確なCTAを入れる

広告で成果を出すには、「ユーザーにどう動いてほしいか」を明確に伝えることが重要です。特に、YouTubeショート広告のように尺が短いフォーマットでは、動画のラストで行動を促すCTA(コール・トゥ・アクション)を設けると効果的。
たとえば、「無料トライアルはこちら」「今すぐチェック!」といった具体的なフレーズを、音声や字幕の両方で伝えることで、視聴者の行動につなげやすくなります。短時間で印象に残すためにも、アクションの指示はシンプルかつ直感的に表現することを心がけましょう。
5.ブランドイメージと一貫性を保つ
短い時間でユーザーの関心を引こうとするあまり、過度にインパクトを重視したクリエイティブになってしまうケースも少なくありません。しかし、あまりに刺激的な演出やキャッチコピーは、ブランドの印象を損ねる原因となるおそれも。
広告クリエイティブは、ブランドの世界観やメッセージと一貫性があることが重要です。
YouTubeショートの内容も、WebサイトやSNSなど他の媒体とトーンを揃えることで、ブランドの価値が正しく伝わり、ユーザーとの信頼関係の構築にもつながります。
YouTubeショート広告の運用代行会社の選び方
YouTubeショート広告で早期に成果を上げたい場合、広告運用のプロである代行会社に依頼するのも有効な選択肢です。特にショート広告は、運用・クリエイティブ・配信設計のすべてにおいて専門性が求められるため、依頼先の見極めが成果に直結します。
運用代行会社を選ぶ際は、以下の4つのポイントを確認しておくとよいでしょう。
- ショート広告の配信実績や専門ノウハウがあるか
- 料金体系・契約条件が明確か
- クリエイティブ制作から分析まで一貫対応できるか
- 他の動画SNS広告の運用実績があるか
選び方のポイントについて詳しく解説します。
ショート広告の配信実績や専門ノウハウがあるか
すべての広告代理店が、YouTubeショート広告の運用に精通しているとは限りません。同じYouTube広告であっても、ショート広告は縦型・短尺という独自のフォーマットに加え、スワイプ操作が前提となる視聴環境に最適化する必要があります。
表示タイミングや視聴スタイル、配信面の設計まで含めて、従来の横型動画広告とは異なる戦略が求められるため、YouTubeショートの特性を理解し、実績を持つ運用会社かどうかを確認しておくことが大切です。
料金体系・契約条件が明確か
広告運用代行会社によって、料金体系や契約条件が異なることにも注意しましょう。
たとえば料金体系については、月額費用が固定のプランもあれば、毎月の広告実費の20%〜30%で変動するプランもあります。中には成果報酬としていたり、固定費+成果報酬のハイブリッド式を採用している広告運用代行会社もゼロではありません。
また、契約形態についても初期費用が必要だったり、最低契約期間が定められていたりするケースも珍しくありません。後々のトラブルを避けるためにも、料金や契約内容が明確で、納得できる条件を提示してくれる会社を選ぶことが大切です。
クリエイティブ制作から分析まで一貫対応できるか

YouTubeショート広告で成果を出すためには、「戦略立案」「動画制作」「ターゲティング」「配信設定」「データ分析」の全工程が重要です。しかし、これらの業務を別々の会社に分けて依頼してしまうと、連携の手間や情報共有のズレが発生しやすくなります。
たとえば、映像制作は動画会社、配信と分析は広告代理店が担当している場合、分析結果がクリエイティブに反映されにくくなることも。こうした非効率を防ぐためにも、制作から運用・分析までを一貫して対応できる運用代行会社を選ぶことをおすすめします。
他の動画SNS広告の運用実績があるか
YouTubeショートと同じ縦型動画を配信できるSNSとしては、TikTokやInstagramリールが挙げられます。これら媒体も並行して活用すると、同じクリエイティブを横展開できるため、相乗的に広告成果を上げることも可能です。
広告のPDCAを効果的に回すためにも、制作から運用・分析までを一括で対応できる会社を選ぶことが、成果につながる近道です。
TikTok広告・Instagramリールとの比較
YouTubeショート、TikTok、Instagramリールは、いずれも縦型動画を軸とした広告配信が可能なプラットフォームです。それぞれ異なるユーザー層や視聴傾向を持っており、商材や目的に応じて使い分けることで、より効果的な配信が可能になります。
自社に最適な媒体を選ぶためにも、以下の比較ポイントを押さえておきましょう。
比較項目 | YouTubeショート | TikTok | Instagramリール |
---|---|---|---|
配信ユーザー層 | ・若年層が多いものの、年齢層は幅広い | ・Z世代が中心で、エンタメ・ トレンド志向のユーザーが多い | ・20〜40代の女性が多い |
利用シーン・アルゴリズム | ・通勤中や就寝前など、 “ながら視聴”の利用が多い ・興味関心にもとづいた動画が表示される | ・暇つぶしや娯楽目的での利用が多く、 トレンドに沿った動画が拡散されやすい | ・情報収集としての利用も多く、 フォローしているユーザーの投稿を中心に表示される |
広告費の傾向 | ・競合状況や媒体特性によって変動 ・比較的安価に配信しやすい | ・需要の高まりにより、ジャンルによっては単価上昇傾向 | ・広告主が多い分野では、 単価がやや高めになる傾向がある |
関連記事:縦型動画広告のメリットを解説!配信媒体別のポイントや活用方法とは?
それぞれの比較項目について詳しく解説します。
配信ユーザー層の違い
YouTubeショートの利用者は若年層が中心ですが、YouTube自体が幅広い年齢層に利用されているため、ターゲティングを工夫すれば中高年層にも十分リーチが可能です。
TikTokはZ世代の利用が多く、エンタメやトレンドに敏感なユーザーが集まりやすい媒体といえるでしょう。「おもしろい」「バズりそう」といった感覚でのコンテンツ消費が多く、カジュアルな動画広告との相性が良いのが特徴です。
Instagramリールは男女問わず利用されていますが、特に20〜40代の女性に対して強いリーチが期待できます。ファッションや美容、ライフスタイル、育児といった“ビジュアルで魅せる商材”との親和性が高く、雰囲気や世界観を重視するプロモーションに向いています。
利用シーン・アルゴリズムの違い
YouTubeショートでは、ユーザーの興味関心や視聴履歴に基づいて、関連性の高い動画がレコメンドされる設計になっています。通勤中や就寝前など、手持ち無沙汰な時間に“なんとなく”視聴している人も多く、直感的に目を引く構成やテンポの良さが成果に直結します。
TikTokは、トレンドへの反応を重視するアルゴリズムが特徴です。バズに乗ることで一気に拡散されるケースも多く、エンタメ性や驚きのあるクリエイティブが効果を発揮しやすいでしょう。
Instagramリールでは、フォローしているユーザーの投稿がメインに表示されるため、コミュニティベースの情報接触が中心になります。情報収集を目的とするユーザーも多く、役立つコンテンツとして評価されるような広告設計が求められます。
広告費の傾向
広告費は、媒体の特性や競合の状況によって大きく変動します。
たとえば、ローンチ初期の新商品や新サービスを訴求する場合には、トレンドに敏感なユーザーが多く、レコメンド中心で動画が拡散されやすいTikTokと相性がいいでしょう。競合が少ないうちに広告反応を高められれば、広告スコアの向上によって比較的低単価での出稿も期待できます。
一方で、美容・ファッション・育児といった分野は、Instagramリールの主要ユーザー層と親和性が高い商材が多く、広告主の競合も激しくなりがちです。その結果、広告費が高騰しやすくなり、効果を出すためにはクリエイティブの質や広告品質がいっそう問われます。
なお、YouTubeショート広告については、記事前半でも触れたとおり、比較的安価なCPV(1視聴あたりの単価)で配信できる傾向があります。視聴完了率も高めに推移するケースが多く、限られた予算でも成果を出しやすい媒体といえるでしょう。
どう使い分けるべき?
ここまで紹介してきた各媒体の特徴をふまえると、目的やターゲット層に応じて、プラットフォームを使い分けることが効果的です。
以下は、活用目的ごとにおすすめの媒体を整理した一例です。
目的 | 使い分け方 |
---|---|
幅広い層へのブランド認知 | YouTubeショート |
10〜20代の間での知名度アップ | TikTok |
BtoC向け商品 | TikTok / YouTubeショート併用 |
BtoB向け商品 | Instagramリール / YouTubeショート併用 |
ファッション・美容系商品の販売 | Instagramリール |
インフルエンサーを起用したPR | Instagramリール / TikTok 併用 |
広告の目的や商材の特性によって、最適な配信先は変わってきます。より戦略的な設計を行うには、各プラットフォームの特性を理解した運用代行会社と連携しながら、配信戦略を組み立てていくことをおすすめします。
まとめ
スマートフォンユーザーに向けて動画広告を配信したい場合、YouTubeショートは非常におすすめの広告媒体です。低予算から出稿でき、いずれTikTokやInstagramリールへ横展開することも可能なため、縦型動画広告をはじめて活用したい方でも取り組みやすいでしょう。
しかし、YouTubeショート広告でしっかり成果を出すためには、この記事で紹介したようなポイントをいくつか押さえなければなりません。最短で成果を上げるためにも、ぜひYouTubeショート広告への出稿実績が豊富な運用代行会社に依頼してみてください。
アドマーケットはYouTubeショート広告の配信実績が多数あり、戦略立案やクリエイティブ制作まで一貫してお任せいただけます。ホームページ上でYouTube広告の配信結果を3分でシミュレーションする機能もご用意しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。