2026.08.27
SEO対策SEOキーワード選定のやり方7ステップ|選び方のコツとおすすめツールを解説

SEO対策で成果を出すには、「どのキーワードを狙うか」という最初の判断が欠かせません。選定を誤ると、時間をかけて制作したページが検索結果の上位に表示されない、流入はあるのに問い合わせにつながらない、といった事態を招きます。
本記事では、SEOコンサルティングを手がけるAdMarketが、SEOキーワード選定のやり方を7つのステップに分けて解説します。成果につながるキーワードの選び方やおすすめのツール、選定時の注意点もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
SEOにおけるキーワード選定とは
SEOにおけるキーワード選定とは、検索ユーザーが実際に入力している語句を調査し、サイト全体で対策するキーワードを決める工程のこと。
Webサイトへの検索流入は、ユーザーが検索した語句と、ページが対策しているキーワードが合致して初めて生まれます。誰も検索していない語句で対策していては、そもそも検索されないため、ユーザーに見つけてもらえません。
また、自社の商品・サービスと関係の薄い語句で上位表示できても、問い合わせや購入にはつながりにくくなります。どのキーワードを対策するかによって、サイトを訪れるユーザーも得られる成果も変わるため、記事や商品ページを用意する前に、これを決めておく必要があります。
なお、SEO対策の全体像から把握したい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:SEOとは?初心者がまずやるべき対策をわかりやすく解説【2026年最新版】
SEOでキーワード選定が重要な理由
ユーザーが検索窓に入力する語句には、検索した目的や背景が必ず含まれています。これを検索意図と呼びます。
たとえば、同じ勤怠管理というテーマでも、「勤怠管理 法律」で検索する人が知りたいのは制度の内容であり、「勤怠管理システム 比較」で検索する人が求めているのは製品を選ぶための情報です。同じテーマでも、必要としている情報はまったく異なります。
Googleは、ユーザーの求める情報に応える有用なコンテンツを高く評価する方針を公式ドキュメントで示しています。裏を返せば、検索意図を取り違えたページは、どれだけ丁寧に作っても評価されにくくなります。そのため、キーワード選定では、そのキーワードで検索する人が何を求めているかまで踏み込んで判断する必要があります。
出典:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成 | Google検索セントラル
選定前に押さえておきたいSEOキーワードの種類
SEOキーワードを選定する際は、「検索意図」と「検索ボリューム」の観点が重要になります。キーワード選定を行う前に、それぞれの見方を確認しておきましょう。
検索意図にもとづく4つの分類(Know・Do・Buy・Go)
検索意図はキーワードごとに異なり、ユーザーが求めている情報も変わります。そのため、対策するキーワードがどの意図に当たるかによって、用意すべきページの種類が決まります。
検索意図にもとづく4つの分類を、勤怠管理システムを提供する企業を例にすると、それぞれ以下のようなキーワードが該当します。
| 分類 | キーワード例 | そのキーワードで検索する人の意図 |
|---|---|---|
| Knowクエリ(知りたい) | 勤怠管理 法律 | 法改正に自社の運用が対応できているかを確認したい |
| Doクエリ(やってみたい) | 勤怠管理 エクセル テンプレート | システムを導入せず、手元の道具で管理を始めたい |
| Buyクエリ(買いたい・申し込みたい) | 勤怠管理システム 比較 | 導入する製品の候補を絞り込みたい |
| Goクエリ(特定の場所へ行きたい) | (サービス名) ログイン | 使っているサービスの管理画面を開きたい |
この対応を誤ると、ユーザーの目的とページの内容が噛み合いません。「勤怠管理とは」で検索した人に自社サービスの紹介ページを用意しても、求めているのは製品情報ではないため、離脱につながります。
なお、候補のキーワードを検索意図ごとに整理する具体的な手順は、ステップ4(検索意図ごとのグルーピング)で解説します。
検索ボリュームにもとづく3つの分類(ビッグ・ミドル・ロングテール)

検索ボリュームとは、そのキーワードが1か月間に検索される回数のこと。検索ボリュームの大きさは競合の強さとおおむね比例する傾向があるため、自社がどの規模帯から狙うべきかを判断する材料になります。
キーワードは、検索ボリュームの多さによって次の3つに分けられます。
| 分類 | キーワード例 | 月間検索ボリューム | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ビッグキーワード | 勤怠管理 | 9,900 | ・上位表示できれば多くの流入を得られる一方、競合が強い ・1語のため検索する人の意図が幅広く、ページで扱う内容を絞り込みにくい |
| ミドルキーワード | 勤怠管理システム 比較 | 1,000 | ・検索ボリュームと難易度のバランスが取れた層 ・ビッグキーワードより検索意図を読み取りやすい |
| ロングテールキーワード | 勤怠管理システム 中小企業 おすすめ | 30 | ・検索ボリュームは小さいものの、検索意図が明確 ・対策しているサイトが少なく、上位表示を狙いやすい |
※検索ボリュームはGoogleキーワードプランナーで取得(2026年8月時点)
なお、この区分に絶対的な基準はなく、業界や市場によって目安は変わります。競合の少ない業界であれば、月間1,000回のキーワードでもビッグキーワードとして扱われるケースがあります。
どの規模帯を狙うべきかの判断は、後述の「成果につながるSEOキーワードを選ぶコツ」で解説します。
SEOキーワード選定のやり方7ステップ

SEOキーワード選定は、次の7つのステップで進めます。前のステップで決めたことが次の判断材料になるため、順番どおりに進めるのが基本です。
- サイトの目的とターゲットを明確にする
- 軸となるメインキーワードを決める
- サジェストや関連キーワードを洗い出す
- 検索意図ごとにキーワードをグルーピングする
- 候補キーワードを精査して絞り込む
- 競合を分析する
- 優先順位をつけて対策キーワードを決定する
こちらでは、勤怠管理システムを提供する企業のサイトを例に、各ステップの進め方を解説します。
1.サイトの目的とターゲットを明確にする
キーワード選定は、キーワードそのものを探すことではなく、サイトの目的を決めるところから始まります。問い合わせの獲得、資料請求、採用の強化など、目的によって狙うべきキーワードの方向性は大きく変わります。
あわせて、ターゲットを具体的に言語化します。「企業の担当者」のような大まかな括りではなく、どの立場の人が、どの段階で情報を探しているのかまで踏み込むと、この後のステップで、候補のキーワードを残すか外すかを判断しやすくなります。
たとえば勤怠管理システムを提供する企業なら、目的は「資料請求と問い合わせの獲得」、ターゲットは「法改正への対応や集計作業の負担に課題を抱える、中小企業の人事・労務担当者」といった形で設定します。
ここまでで、情報を届けたい相手と、何をもって成果とするかが決まりました。サイトの目的とターゲットの2つが、以降すべてのステップにおける判断の基準になります。
2.軸となるメインキーワードを決める
次に、自社の事業やサービスを表す軸キーワードを決めます。軸キーワードは、トップページやサービスページといったサイトの主要ページで、最終的に上位表示を狙う対象です。同時に、関連キーワードを洗い出すための起点にもなります。
ただし軸キーワードは競合が強く、単独ですぐに上位表示するのは困難です。まずは軸キーワードから派生した複合キーワードを個別ページで対策し、サイト全体の評価を高めながら、軸キーワードの順位を段階的に引き上げていきます。

トピッククラスター
中心テーマのページ(ピラーページ)と、関連する個別ページ(クラスターページ)を内部リンクで結ぶコンテンツ設計の手法。
軸キーワードの候補は、自社のサービス名・商品カテゴリ・顧客が使う言葉から抽出します。軸キーワードを多く設定しすぎると洗い出しが膨大になるため、まずは2〜3個に絞ると扱いやすくなります。
たとえば勤怠管理システムを提供する企業なら、サービスそのものを表す「勤怠管理システム」と、日々の業務を表す「勤怠管理」の2つが軸の候補になります。このとき、勤怠管理を含むより広い言葉である「労務管理」まで起点を広げると、「就業規則 作成」「社会保険 手続き」など、自社のサービスでは解決しない領域まで候補に入ってしまうため、見極めが必要です。
これで、候補を集めるための入口となる語が決まりました。
3.サジェストや関連キーワードを洗い出す
軸キーワードが決まったら、そこから派生する語句を網羅的に洗い出します。この段階では絞り込みを行わず、できるだけ多くの候補を集めます。
洗い出しにはラッコキーワードなどのツール(各ツールの詳細は後述します)を使い、検索窓の入力補完に表示されるサジェストキーワードや、関連キーワードを一括で取得します。取得した候補はスプレッドシートなどにまとめておくと、後のステップで扱いやすくなります。
関連キーワードの候補を広げる情報源としては、営業担当が顧客から実際に聞いた言葉や、問い合わせフォームに寄せられた質問も役立ちます。これらはキーワードそのものではありませんが、顧客のニーズが表れているため、どのような語句で検索されそうかを推測し、ツールで検索需要を確かめる形で活用します。
「勤怠管理システム」「勤怠管理」を起点にすると、次のような候補が集まります。
- 勤怠管理システム 比較
- 勤怠管理システム 費用
- 勤怠管理システム 中小企業
- 勤怠管理システム 乗り換え
- 勤怠管理システム 導入
- 勤怠管理 エクセル テンプレート
- 勤怠管理 効率化
- 勤怠管理 法律
- 勤怠管理 有給休暇 管理方法
- 勤怠管理 打刻 スマホ
- 勤怠管理システム 失敗
実際にはこれが数百件の規模になります。この時点では、重複や無関係な語句が混ざっていても問題ありません。この段階で、対策の候補となる語句が出そろいました。
関連キーワード
あるキーワードと検索意図や話題が近いとGoogleが判断し、検索結果の下部に表示する語句のこと。検索窓の入力補完に表示されるサジェストキーワードが「入力中の語句の続き」であるのに対し、関連キーワードは「そのテーマと一緒に調べられている事柄」を示します。両者を合わせて確認することで、洗い出しの抜けを防げます。
4.検索意図ごとにキーワードをグルーピングする

洗い出したキーワードを、検索意図が同じもの同士でグループにまとめます。1つの検索意図に対して1つのページで応えるのがSEOの基本であり、グルーピングは、どのキーワードをどのページで扱うかを決める作業にあたります。
分ける・まとめるの判断基準は、表記が似ているかどうかではなく検索意図です。たとえば、「勤怠管理システム 比較」と「勤怠管理システム 費用」は、表記は違うものの導入候補を絞り込みたいという意図は同じであるため、1ページで対策します。
一方で、「勤怠管理 効率化」と「勤怠管理システム 導入」は、どちらも業務改善を目的とした語句ですが、前者はまだ手段を探している段階、後者はシステムの導入を決めて製品を探し始めた段階です。1ページで両方に応えようとすると、どちらの検索意図も満たせないため、別のページに分けます。
意図が同じかどうかを見分ける実務的な方法は、2つの語句でそれぞれ検索し、上位ページの顔ぶれを見比べること。上位10件のうち同じページが多く表示されていれば、検索エンジンは両者を同じ意図と判断していると考えられます。反対に表示されるページがほとんど入れ替わるなら、別の意図として扱われているため、ページを分けます。
この作業を進めると、先ほど洗い出した候補は次の3グループに整理できます。
| グループ (検索意図) | 含まれるキーワード |
|---|---|
| 制度や運用を知りたい | 勤怠管理 法律/勤怠管理 有給休暇 管理方法 |
| 業務の負担を減らしたい | 勤怠管理 効率化/勤怠管理 エクセル テンプレート/勤怠管理 打刻 スマホ |
| 導入するシステムを選びたい | 勤怠管理システム 比較/勤怠管理システム 費用/勤怠管理システム 導入/勤怠管理システム 中小企業 /勤怠管理システム 乗り換え/勤怠管理システム 失敗 |
実際には、この3グループをさらに細かく分けていきます。「導入するシステムを選びたい」であれば、比較・乗り換え・企業規模といった単位に分割し、それぞれを1ページで扱う前提で整理していきます。
ここまでで、候補キーワードが検索意図ごとに整理できました。
5.候補キーワードを精査して絞り込む
次に、グループに整理した候補キーワードの月間検索ボリュームを調査し、対策の優先度が低いものを除いて絞り込みます。検索ボリュームと、自社の商材との適合という2つの軸で精査していきます。調査には、Googleキーワードプランナー(詳細は後述します)を使うのが標準的です。
除外を検討するのは、次のような候補です。
- 検索ボリュームがゼロに近く、上位表示できても流入が見込めない語句
- 自社の商材や想定する顧客層と合わない語句
- 他社のサービス名を含む指名キーワード(「◯◯(他社名) 料金」など)
たとえば「勤怠管理 エクセル テンプレート」は、システムを導入せずに済ませたい層が検索する語句です。上位表示できたとしても、有料のシステムを提供している企業にとっては問い合わせにつながりにくいため、ここで候補から外します。
一方、検索ボリュームが小さくても成約に近いキーワードは残します。「勤怠管理システム 乗り換え」は、すでに他社製品を使っていて不満を抱えている層が検索する語句であり、検索ボリュームが小さくても問い合わせにつながる可能性があります。
この見極めの基準は、後述の「成果につながるSEOキーワードを選ぶコツ」で詳しく扱います。
6.競合を分析する
グループごとに代表となるキーワードで実際に検索し、上位に表示されているページを確認します。見るべきポイントは、上位サイトの顔ぶれ、コンテンツの内容、情報の切り口の3点です。
上位が大手メディアや公的機関で占められているキーワードは、上位表示の難易度が高くなります。Googleは、他の著名なサイトからリンクや参照を受けているかどうかを、コンテンツの品質を判断する要素のひとつに挙げています。こうしたリンクや参照はサイト単位で積み上がるため、検索順位はページ単体の内容だけでなく、サイト全体が獲得してきた評価にも左右されます。この度合いを推定した指標がドメイン評価で、Ahrefsなどのツールで確認できます。
「勤怠管理システム 比較」で検索すると、上位は大手の比較メディアが占めています。一方「勤怠管理システム 中小企業」では、同業のサービス提供企業が並びます。前者は現時点では避け、後者を優先候補に残すという判断になりますが、同業であってもドメイン評価が同程度とは限らないため、上位サイトのドメイン評価の数値をツールで確認したうえで、最終的に決めることが重要です。
あわせて、上位ページのコンテンツも確認します。どのような情報が扱われているかを把握し、自社が同等以上の内容を用意できるか、他社にない切り口を出せるかを見極めます。
ドメインの評価を左右する被リンクの仕組みと増やし方は、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:被リンクとは?SEO効果や良質な被リンクを獲得する方法をわかりやすく解説
この分析で、候補ごとに勝てる見込みがあるかどうかが見えてきました。
7.優先順位をつけて対策キーワードを決定する
最後に、競合分析の結果と事業への貢献度を掛け合わせて優先順位をつけ、対策キーワードを決定します。ステップ2で決めた軸キーワードが主要ページで狙う大きな目標であるのに対し、ここで決めるのは、個別のページがそれぞれ狙う対策キーワードです。
検索ボリュームに想定順位のクリック率を掛ければ、獲得できる流入数を概算できるため、優先順位の目安になります。クリック率は、自社サイトですでに上位を獲得しているページの実績値を用いると精度が上がります。仮にその実績が8%で、検索ボリューム500のキーワードで同じ順位を獲得できたとすれば、月40件程度の流入が見込める計算です。この概算値と、問い合わせへの近さを合わせて並べ替えると、着手すべき順序が見えてきます。
あわせて、それぞれのキーワードを既存ページで対策するのか、新しくページを作るのかを決めていきます。決定した内容は、次のようなキーワード管理表にまとめましょう。
| 対策キーワード | 検索ボリューム | 想定する検索意図 | 対策ページ | 進捗 |
|---|---|---|---|---|
| 勤怠管理システム 中小企業 | 480 | 自社の規模に合う製品を知りたい | 新規作成 | 構成作成中 |
| 勤怠管理システム 乗り換え | 30 | 他社製品からの切り替え方法を知りたい | 新規作成 | 未着手 |
| 勤怠管理 効率化 | 70 | 集計作業の負担を減らす方法を探したい | 既存ページを改修 | 未着手 |
この管理表が、サイト全体のコンテンツ計画表であり、対策済みのキーワードを確認できる台帳にもなります。ここまでの7ステップで、どのキーワードをどのページで対策するかが決まりました。
成果につながるSEOキーワードを選ぶコツ
ステップ7で優先順位をつける際、判断の基準になる軸を紹介します。手順どおりに進めても、ここで何を基準にするかによって成果は大きく変わります。
- ロングテールキーワードから優先的に狙う
- コンバージョンに近いキーワードを重視する
- AIによる概要(AI Overviews)の表示状況を確認する
- 自社の専門性・実績を活かせるキーワードを選ぶ
- リスティング広告の検索語句データを活用する
いずれも、検索ボリュームの大きさだけでは判断できない観点です。
ロングテールキーワードから優先的に狙う
立ち上げ期のサイトや中小規模のサイトにとって、すぐにビッグキーワードで上位表示を狙うことは、現実的ではありません。ビッグキーワードの上位は、長く運用され評価を積み上げてきた大手サイトで占められていることが多く、後発のサイトが同じ土俵で評価を得るには時間がかかるためです。
まずは、ロングテールキーワードを面で押さえる戦略が有効です。1語あたりの流入は小さくても、数十・数百のページで積み上げれば、まとまった流入基盤に育ちます。狙う語句が具体的な分、ページの内容も的を絞りやすく、制作の負担も抑えられます。
ロングテールで上位表示の実績を積み、サイトの評価が高まった段階でミドルキーワードやビッグキーワードへ広げる。この順序を踏まずに大きなキーワードから手をつけると、時間をかけても順位がつかず、成果が出ないまま終わりかねません。
コンバージョンに近いキーワードを重視する
多くの企業サイトでは、最終的な目標は流入数ではなく、問い合わせや購入といったコンバージョンにあります。そのため、キーワードは検索ボリュームの大小だけでなく、そのキーワードで流入したユーザーが成果に至る可能性も、選定の基準に含めることが重要です。
「勤怠管理システム 費用」のように、導入を具体的に検討している段階で使われるキーワードは、検索ボリュームが小さくても1件の流入の価値が高くなります。反対に「勤怠管理とは」のような情報収集のキーワードは、検索ボリュームが大きく、上位表示できれば流入は見込めるものの、問い合わせには直結しにくい傾向があります。
判断に迷ったら、そのキーワードで流入したユーザーが、自社のサービスを検討する段階にいるかを考えます。「勤怠管理とは」で調べている人が同じ日に問い合わせをする可能性は低く、「勤怠管理システム 費用」で調べている人は比較検討の途中にいます。アクセスは増えたのに問い合わせが増えないという場合は、この視点が抜けていることが原因のひとつとして考えられます。
AIによる概要(AI Overviews)の表示状況を確認する

AIによる概要(AI Overviews)とは、Google検索結果の最上部にAIが生成した回答を表示する機能のこと。「◯◯とは」「◯◯ 方法」のように、情報収集を目的とした語句で表示されやすい傾向があります。
AIによる概要が表示されると、ユーザーは概要欄で知りたいことへの回答を得られるため、検索結果のページまで見に行く必要がなくなります。SEO分析ツールを提供するAhrefsが30万キーワードを対象に行った調査では、AIによる概要が表示されるキーワードの1位ページの平均クリック率は、AIによる概要がなかった場合の予測値より約58%低いという結果に(2023年12月と2025年12月のGoogleサーチコンソールデータをもとに算出)。この影響は1位でもっとも大きく、順位が下がるほど小さくなる傾向も示されています。
出典:Update: AI Overviews Reduce Clicks by 58% | Ahrefs(2026年2月4日公開)
検索ボリュームが大きくても、クリックが発生しにくければ流入の期待値は下がります。情報収集型の語句を候補に残す場合は、選定の段階で一度実際に検索し、AIによる概要が表示されるか、自然検索の結果がどう見えるかを確かめておきましょう。
AIによる概要の仕組みや対策は、以下の記事にまとめています。
関連記事:AI Overviewsとは?仕組みやSGEとの違い、SEOへの影響を解説
自社の専門性・実績を活かせるキーワードを選ぶ
Googleは、経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)をコンテンツの品質評価の観点として重視しています。なかでも経験は、実際に取り組んだ人でなければ書けない情報を指すため、自社の実務経験や一次情報を盛り込める領域のキーワードは、競合と同じテーマでも差をつけやすくなります。
出典:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成 | Google検索セントラル
たとえば、「勤怠管理システム 失敗」というキーワードがあるとします。導入がうまくいかなかった企業の状況と原因を自社の支援経験から書けるのであれば、一般論しか書けない競合との差を出せます。導入企業の運用事例や、問い合わせで実際に寄せられた質問も、他社が同じ内容を書けない情報にあたります。
候補のキーワードごとに「このテーマなら、他社にない情報を出せるか」を確認すると、コンテンツで勝てる領域を見極められます。
リスティング広告の検索語句データを活用する
リスティング広告を運用している場合、管理画面で確認できる検索語句レポートは、キーワード選定の精度を高める情報源になります。
検索語句レポートには、広告が表示された検索語句と、それぞれのクリック数・コンバージョン数が記録されています。つまり、成果につながるかどうかが実データで確認済みのキーワードが手に入るということ。ツールで調べた検索ボリュームは需要の大きさしか示しませんが、検索語句レポートは、その語句で流入したユーザーが実際に問い合わせまで進んだかどうかを教えてくれます。
コンバージョンが発生した語句をSEOの対策候補に加えれば、成果への近さを推測ではなく実績で判断できます。広告を運用しているなら、選定の段階で必ず確認しておきたいデータです。
検索語句レポート
Google広告などの管理画面で確認できる、広告が実際に表示・クリックされた検索語句の一覧。管理画面に設定したキーワードとユーザーが実際に入力した語句のずれが確認できるため、自社が想定していなかった検索のされ方を発見できます。
リスティング広告とSEOの使い分けや併用のコツは、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:リスティング広告とSEOの違い・使い分け方を解説!併用で効果を高めるコツとは
キーワード選定に役立つおすすめツール5選
キーワード選定の各ステップで役立つ、代表的なツールを5つご紹介します。
| ツール名 | 料金 | 主な用途 |
|---|---|---|
| Googleキーワードプランナー | 無料 (Google広告アカウントが必要) | 検索ボリュームの調査 |
| ラッコキーワード | 無料プランあり | サジェスト・関連キーワードの洗い出し |
| Googleサーチコンソール | 無料 | 自社サイトの流入クエリの分析 |
| Googleトレンド | 無料 | 検索需要の推移の確認 |
| Ahrefs | 有料 | 競合サイトの分析 |
有料ツールがなくても、無料ツールの組み合わせでキーワード選定の一連の工程は実行できます。
Googleキーワードプランナー(無料)
Googleキーワードプランナーは、Google広告の管理画面から利用できる公式ツールです。入力したキーワードに関連する候補とその月間検索ボリュームをまとめて取得できるため、ステップ3の洗い出しからステップ5の絞り込みまで幅広く使えます。
無料で利用できますが、広告を出稿していないアカウントでは、検索ボリュームが「100〜1,000」のような幅のある概数で表示される仕様です。より詳しい数値が必要な場合は、他のツールと併用して補います。
公式サイト:Googleキーワードプランナー
ラッコキーワード(無料プランあり)
ラッコキーワードは、1つのキーワードから派生する語句を一括で取得できる国産のツールです。サジェストキーワードと関連キーワードに加え、Q&Aサイトに投稿された質問文も抽出できます。質問文からは、検索窓には入力されないような具体的な悩みまで読み取れるため、ステップ3(候補の洗い出し)で最初に使いたいツールです。
無料プランでも一通りのキーワード抽出はできますが、1日の取得回数に制限があります。有料プランでは各キーワードの月間検索ボリュームもあわせて取得できるため、候補の洗い出しと絞り込みを一度に進められます。
公式サイト:ラッコキーワード
Googleサーチコンソール(無料)
Googleサーチコンソールは、自社サイトが実際にどの検索語句で表示・クリックされているかを確認できる無料ツールです。
新しく狙う語句を探すのではなく、今の自社サイトの課題と伸びしろが見える点が、他のツールにない特長です。たとえば、「表示回数は多いのに順位が低い語句」は改善の余地がある課題、「想定していなかった流入語句」は次に狙える伸びしろにあたります。
運用中のサイトの場合、実際の流入データにもとづいて対策キーワードを選べるため、新規の調査と並行して必ず確認したい情報源になります。
公式サイト:Google Search Console
Googleトレンド(無料)
Googleトレンドは、キーワードの検索需要の推移を確認できる無料ツールです。検索ボリュームの絶対値ではなく、時系列の変化や地域差を相対値で把握する用途に向いています。
季節変動のある商材や、需要が伸びているテーマの見極めに役立ちます。需要が高まる時期を把握しておけば、そこから逆算して制作スケジュールを組めます。
公式サイト:Googleトレンド
Ahrefs(有料)
Ahrefsは、競合サイトが流入を獲得しているキーワードや、外部からのリンクの状況を調査できる有料ツールです。競合サイトのURLを入力するだけで、そのサイトが獲得しているキーワードの一覧を取得できるため、ステップ6(競合の分析)を目視では難しい精度とスピードで進められます。
自社が見落としている検索需要の発見にも有効なため、本格的にSEOへ投資するフェーズで導入を検討したいツールです。
公式サイト:Ahrefs
キーワード選定で失敗しないための注意点
キーワード選定では、いくつか陥りやすい失敗パターンがあります。特に注意したいのは次の3点です。
- 検索ボリュームの数値をそのまま受け取らない
- 社内で使う言葉ではなくユーザーが使う言葉で選ぶ
- 既存ページとキーワードを重複させない
いずれも事前に知っていれば防げるものばかりです。順に押さえておきましょう。
検索ボリュームの数値をそのまま受け取らない
ステップ5(候補の精査・絞り込み)でキーワードを選ぶ際、ツールが示す検索ボリュームの数値を額面どおりに受け取ると、需要のあるキーワードを取りこぼす可能性があります。
同じ意図でも、表記が分かれると数値はそれぞれに分散します。たとえば「勤怠管理システム 小規模」「勤怠管理システム 少人数」「勤怠管理システム 小規模事業者」は、いずれも同じ規模の企業が製品を探している語句ですが、1つずつ見ると数値が小さく、除外の判断に傾きがちです。数値は個々の語句ではなく、1つのページで対策する単位でまとめて確認します。
また、制度改正や繁忙期の影響で需要が動く語句もあり、単月の数値だけで判断すると、一時的に落ち込んでいるだけの語句を候補から外してしまう可能性があります。Googleトレンドで推移をあわせて確認し、年間を通じた需要の大きさで判断しましょう。
社内で使う言葉ではなくユーザーが使う言葉で選ぶ
社内で日常的に使っている呼称や業界の専門用語は、ユーザーが検索に使う言葉とずれていることがあります。たとえば、業界内では「就業管理システム」と呼ばれていても、導入を検討する担当者の多くは「勤怠管理システム」「タイムカード アプリ」で検索します。
このずれは、事業に詳しい担当者ほど起こりやすくなります。社内で使い慣れた言葉に違和感を持ちにくく、検索需要を確認せずに候補へ入れてしまうためです。社内から出てきた言葉は、必ずツールで検索ボリュームを確認し、需要のある表記に置き換えたうえで対策キーワードに加えます。
既存ページとキーワードを重複させない

サイトのページ数が増えてくると、過去のページと同じキーワード・同じ検索意図で新しいページを作ってしまう事故が起こりがちです。同じ意図のページが複数あると検索エンジンの評価が分散し、いずれの順位も伸びない状態を招きます。この状態はキーワードカニバリゼーションと呼ばれます。
防止策は、ステップ7(対策キーワードの決定)で作成したキーワード管理表による一元管理です。新しいページの企画時に必ず管理表と照合し、対策済みのキーワードや検索意図と重ならないかを確認するフローを固定します。キーワードが完全に一致していなくても、検索意図が同じであれば重複にあたるため、意図の欄まで照合することが重要です。
キーワードカニバリゼーション
「共食い」を意味するカニバリゼーション(cannibalization)が語源。自社サイト内で複数のページが同じキーワードで競合している状態は、サーチコンソールの検索結果レポートで、1つのクエリに対して複数のURLが表示回数を分け合っていないかを見ると確認できます。
選定したSEOキーワードの入れ方

ここまでは、サイト全体で対策するキーワードを決める工程でした。ここからは、割り当てたキーワードを個々のページにどう反映するかを解説します。配置場所は次の4つが基本になります。
- タイトルに入れる
- メタディスクリプションに入れる
- 見出し(H2・H3)に入れる
- 本文に自然な形で入れる
それぞれ配置のポイントを順に解説します。
タイトルに入れる
タイトルは、検索エンジンがページの主題を判断する主要な手がかりです。対策キーワードを含めることで、そのキーワードでの検索に対して内容が合致していると伝わりやすくなります。
同時に、ユーザーが検索結果で最初に目にする箇所でもあり、自分が入力した語句がタイトルにあれば、探している情報があるページだと判断しやすくなります。
検索結果ではタイトルが一定の文字数を超えると末尾が省略されるため、対策キーワードはできるだけ前方に、不自然にならない形で含めるのが基本です。表示される長さはデバイスによって変わりますが、一般に全角30文字前後が目安とされています。
たとえば、「勤怠管理 効率化」のキーワードで対策する場合、「勤怠管理を効率化する5つの方法|システム導入で削減できる工数とは」などのタイトルであれば、キーワードが前方にあり、ページの内容も一目で伝わります。
メタディスクリプションに入れる
メタディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示されるページの説明文です。検索順位を直接決める要素ではありませんが、クリック率に影響するため、キーワードを含めつつページの要点と読むメリットを簡潔にまとめます。表示される文字数はデバイスによって変わりますが、パソコンで全角120文字前後が目安です。
検索した語句と一致する部分は検索結果に太字で表示されるため、キーワードを含めると、探している情報があるページだとユーザーが判断しやすくなります。ただし、Googleが本文から別の文章を抜き出して表示する場合もあるため、設定した内容が必ずそのまま出るわけではありません。
見出し(H2・H3)に入れる

見出しに対策キーワードや関連キーワードを含めると、ページの内容とユーザーの検索ニーズとの関連性を検索エンジンに伝えられます。ユーザーにとっても、目次を見た時点で自分の知りたいことが書かれているかを判断できるという利点があります。
たとえば「勤怠管理 効率化」で対策するページなら、「勤怠管理を効率化する方法」「勤怠管理の効率化で削減できる工数」のように、セクションの内容を表しながらキーワードを含めます。
ただし、すべての見出しに機械的に詰め込む必要はありません。同じ語が繰り返されると、見出しを流し読みしても内容の違いが分からなくなります。見出しの役割は各セクションの内容を要約することにあるため、要約として不自然にならない範囲で含めましょう。
本文に自然な形で入れる
本文へのキーワードの配置は、「入れるために書く」のではなく、検索意図に答えた結果として自然に含まれる状態が理想です。検索意図に沿った内容を書けば、対策キーワードや共起語は必然的に本文へ登場します。
逆に、不自然な連呼や言い回しの歪みが生じている場合は、キーワードを意識しすぎているサインです。同じ語句を何度も繰り返した文章は読みにくく、離脱の原因にもなります。言い換え表現や共起語を交えながら、読みやすさを優先して執筆しましょう。
共起語
あるキーワードと同じページ内で一緒に使われやすい語句のこと。たとえば「勤怠管理システム」というキーワードに対しては、「打刻」「有給休暇」「法改正」などが共起語にあたります。上位表示ページに共通して含まれる傾向があり、ページに足りない観点を洗い出す手がかりになります。
キーワードを決めたあとの構成作成から執筆までの手順は、以下の記事にまとめています。
関連記事:SEO記事の書き方ガイド【完全版】上位表示される構成の作成方法を解説
SEOキーワード選定に関するよくある質問
SEOキーワード選定について、よく寄せられる質問と回答を紹介します。キーワードを入れる数の目安から外注時の費用まで、実務で迷いやすいポイントを一問一答でまとめました。
1つのページに対策キーワードは何個まで入れるべきですか?
主役として狙う対策キーワードは、1ページに1つが原則です。そのうえで、検索意図が同じ関連キーワードや共起語を、本文に自然な範囲で含めます。
個数の上限に明確な基準はありませんが、意図の異なるキーワードを1つのページで複数狙うと、どの意図に対しても中途半端な内容になり、結果としてどのキーワードでも上位表示されにくくなります。
SEOキーワードと検索クエリの違いは何ですか?
検索クエリはユーザーが検索窓に実際に入力した語句、SEOキーワードはサイト運営側が対策のために設定する語句を指します。同じ語句を、検索する側と対策する側のどちらから見るかによる呼び分けです。
サーチコンソールなどの分析ツールが扱うのはユーザーが実際に入力した語句のデータであるため、「クエリ」の表記が使われます。設定したキーワードと実際のクエリがずれていることも多いため、公開後はクエリのデータを確認し、対策キーワードの見直しに活かします。
検索ボリュームはどのくらいのキーワードを狙えばよいですか?
サイトを立ち上げて間もない段階であれば、まずは検索ボリュームの小さいロングテールキーワードから着手するのが基本です。上位表示や問い合わせの獲得といった実績を積んでから、より大きなキーワードへ段階的に広げていきます。
ただし、狙える範囲は自社サイトと競合のドメイン評価の差や、商材の需要の大きさによって変わります。検索市場の大きい消費者向け商材であれば、月間数十回の語句は優先度が下がります。一方で、ニッチなBtoB商材の場合は、同じ数十回でも検索しているのが導入を検討する担当者である可能性が高く、狙う価値は十分にあります。
なお、ニッチな市場ではロングテールキーワードの数自体が少なく、面で積み上げにくい場合もあります。その際は、少数のミドルキーワードに絞る判断も選択肢になります。
ChatGPTなどの生成AIはキーワード選定に使えますか?
候補の洗い出しや検索意図の整理、グルーピングの補助には有効です。短時間で幅広い案を出せるため、検討の出発点をつくる用途に向いています。
ただし、検索意図の判断は実際の検索結果を見なければ確認できません。生成AIが提示する検索ボリュームなどの数値も、実際のデータにもとづかない場合があるため、数値は必ずツールで実測したものを正とします。
キーワード選定は一度行えば終わりですか?
一度で終わりではありません。検索需要やトレンド、競合の状況、自社の事業内容は変化するため、順位と流入の実績を確認しながら定期的な見直しが必要です。
ステップ7(対策キーワードの決定)で作成したキーワード管理表を土台に定期的な棚卸しを行い、変化に合わせて対策キーワードを入れ替えていくことで、成果を伸ばし続けられます。
キーワード選定だけを外注できますか?
キーワード選定のみのスポット依頼を受け付けている会社もあれば、記事制作とセットでなければ受け付けない会社もあり、対応範囲は依頼先によって異なります。費用は依頼範囲や対象キーワード数によって大きく変わるため、見積もりの際に作業範囲と成果物を確認しておきましょう。
AdMarketでは、キーワード選定のみのスポット依頼にも対応しております。費用の目安はSEO対策・コンサルティング費用のページに掲載しておりますので、ご参照ください。
外注先の選び方や依頼時の準備については、以下の記事をご覧ください。
関連記事:SEO対策の依頼で失敗を防ぐには?費用相場や失敗パターン、必要な準備を解説
まとめ
キーワード選定で成果を分けるのは、手順を踏むこと自体ではなく、どのキーワードを選び、どのページに割り当てるかという判断です。検索ボリュームの大きいキーワードを並べても、検索意図に合ったページを用意できなければ流入にはつながらず、流入が増えても問い合わせに遠いキーワードばかりでは成果は動きません。自社サイトの実力に見合った規模帯から着手し、成果に近いキーワードを優先する。この2つを外さないことが、限られたリソースで結果を出す前提になります。
そのうえで、選定は一度で終わりではありません。公開後の順位と流入を見ながら管理表を更新し、需要や競合の変化に合わせて対策キーワードを入れ替え続ける必要があります。この運用には相応の工数がかかり、選定した意図を保ったままページを作り続ける体制も求められます。
社内のリソースだけで回しきれない場合は、外注も有効な選択肢です。AdMarketのSEOコンサルティング・SEO対策代行サービスには、次の強みがあります。
- キーワード選定のみのスポット依頼に対応:課題に応じて、必要な施策だけを選択可能
- 選定から制作・実装・効果測定までワンストップ:Web制作の専門部署があり、キーワード戦略の立案からページ制作、サイトへの実装、公開後の効果測定までを一貫して対応
- SEOとリスティング広告の両方を支援:広告の検索語句データをSEOに活かす運用も、同じ窓口で実施
現状のサイト分析とSEO対策のご提案から承っておりますので、お気軽にご相談ください。


