2026.10.23

SEO対策

SEO競合分析のやり方|7つの調査項目と活かし方を解説

SEO競合分析のやり方|7つの調査項目と結果の活かし方を解説

SEOで検索順位を上げるには、狙うキーワードで上位表示されている競合サイトが、なぜ評価されているのかを把握する必要があります。ただ、ツールで数値を集めただけで終わり、自社サイトの改善につながっていないケースも少なくありません。

この記事では、SEO対策会社のAdMarketが、競合サイトの見つけ方から7つの調査項目、分析結果を施策に活かす手順までを解説します。自社サイトの検索順位を上げたいWeb担当者の方に向け、実際の分析例もあわせてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

SEO競合分析とは

SEO競合分析とは、自社が狙うキーワードで上位表示されている競合サイトを調査し、自社サイトとの差から取り組むべき施策を導き出す作業を指します。調査の対象は、流入キーワードや検索順位、ドメインパワーと被リンク、コンテンツの構成、サイト構造など多岐にわたります。

競合を分析する意味は、検索結果の上位にあるページが、そのキーワードで実際に評価を得ているページの実例である点にあります。上位ページと自社ページを比べることで、どの要素で差がついているのかを推測ではなくデータで把握できます。

なお、SEOでいう競合は、営業上のライバル企業と一致しないケースがあります。競合の範囲の考え方は、後述する「分析対象にする競合サイトの見つけ方」で解説します。

SEOで競合分析を行う3つのメリット

競合分析を行うメリットは、主に以下の3つです。

  • 上位表示に必要な情報量と構成の基準がわかる
  • 自社が取りこぼしているキーワードが見つかる
  • 狙うキーワードと順位目標を現実的に設定できる

それぞれのメリットを順に見ていきましょう。

上位表示に必要な情報量と構成の基準がわかる

競合分析を行うと、そのキーワードで上位表示するために、ページにどのトピックをどの程度の深さで書く必要があるのかがわかります。

上位表示されているページを複数並べると、どのページにも共通して扱われているトピック(ページ内で取り上げている話題)が見えてきます。この共通部分は、検索ユーザーがそのキーワードで知りたい内容を反映していると考えられるため、上位表示を狙うなら外せない要素になります。

上位ページに共通するトピックを自社ページの内容と照らし合わせれば、足りないトピックがそのまま改善点になります。感覚で構成を決めるのではなく、上位ページという根拠をもとに判断できる点がメリットです。

自社が取りこぼしているキーワードが見つかる

競合サイトが上位表示しているにもかかわらず、自社には対応するページがないキーワードは、そのまま流入の機会損失になっています。競合分析を行うと、こうしたキーワードを一覧で洗い出せます。

特に見落とされやすいのが、検索ボリュームは小さいものの検索意図が具体的なロングテールキーワードです。たとえば「金属加工 依頼」のようなキーワードに対し、「金属加工 小ロット」のように条件を絞り込んだキーワードがロングテールキーワードにあたります。1語あたりの流入は少なくても、競合がこうしたキーワードを多数押さえていれば、その合計が自社との流入差を生む大きな要因になります。

自社と競合の流入キーワードを突き合わせることで、新しくページを作るべきテーマが明確になります。既存ページへの追記で対応できるテーマも同時に見つかるため、制作の優先順位も決めやすくなります。

狙うキーワードと順位目標を現実的に設定できる

競合サイトのドメインパワー(サイト全体の評価の強さを示す指標)や被リンクの規模を把握すると、そのキーワードで短期的に上位を狙えるのか、中長期の取り組みが必要なのかを切り分けられます。

被リンクの規模を見る理由は、Googleが他の著名なサイトからリンクや参照を受けているかどうかを、コンテンツの品質を判断する要素のひとつとして挙げているため。被リンクを多く獲得している競合が上位を固めているキーワードでは、ページの質を高めるだけでは順位が上がりにくいケースもあります。

出典:検索結果のランキング(Google)

競合の規模を把握したうえで狙うキーワードを選べば、成果の出にくい競争に工数を割く事態を避けられます。具体的な選別の考え方は、後述の「ドメインパワー差をふまえて狙うキーワードを選別する」で解説します。

分析対象にする競合サイトの見つけ方

競合分析の精度は、どのサイトを競合として設定するかで大きく変わります。分析対象を見誤ると、その後の調査結果を施策に活かせません。競合サイトを特定する際に押さえたいポイントは以下の3つです。

  • ビジネス上の競合ではなく検索結果上の競合を対象にする
  • 対策キーワードで検索し上位10サイトを一覧化する
  • ページの種類と規模が自社と同じサイトに絞り込む

順を追って解説します。

ビジネス上の競合ではなく検索結果上の競合を対象にする

営業上の競合と検索結果上の競合の違い。検索結果に並ぶサイトが業態を問わずSEO上の競合

SEOの競合分析では、営業上のライバル企業ではなく、検索結果で同じキーワードを取り合っているサイトを競合として扱います。

営業上のライバル企業と区別するのは、分析の目的が違うためです。事業全体の競合分析では、3C分析やSWOT分析などのフレームワークを使い、市場や競合企業の戦略を整理します。一方、SEOで成果を左右するのは検索結果の順位です。営業上の競合がそのキーワードで上位に表示されていなければ、分析しても順位を上げる手がかりは得られません。

たとえば、製造業の企業が加工技術のキーワードで上位を狙う場合、上位に並ぶのが同業他社ではなく業界メディアや比較サイトの記事であれば、分析すべき相手はそれらの記事です。業態は違っても、自社と同じ種類のページで上位を争っている以上、SEO上の競合にあたります。

対策キーワードで検索し上位10サイトを一覧化する

競合サイトを洗い出すには、自社が狙うキーワードで実際に検索するのが確実です。手順は以下のとおりです。

  1. 自社が上位表示を狙うキーワードを5〜10個程度書き出す
  2. 各キーワードで検索し、上位10位までに表示されたサイトを記録する
  3. 複数のキーワードで繰り返し表示されるドメインを抽出する

複数のキーワードで上位に表示されるドメインは、自社と広い範囲で競合している主要な競合である可能性が高いと判断できます。こうしたサイトの流入キーワードやサイト構造を詳しく調べると、自社が狙うべきキーワードやページの構成を考える手がかりになります。

有料のSEOツールにも競合ドメインを自動で抽出する機能がありますが、最終的には実際の検索結果で確認すると取り違えを防げます。

対策キーワードの決め方は、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:SEOキーワード選定のやり方7ステップ|選び方のコツとおすすめツールを解説

ページの種類と規模が自社と同じサイトに絞り込む

一覧化したサイトをすべて分析する必要はありません。自社と条件が近いサイトに絞り込むことで、比較の結果を施策に結びつけやすくなります。絞り込みでは、以下の3点を確認します。

  • ページの種類:自社が記事で狙うなら、記事で上位表示しているサイトを選ぶ
  • サイトの規模:ドメインパワーやページ数が自社と大きく離れていないかを見る
  • 対象:地域や業種、ターゲット層が自社と重なるかを見る

一方で、分析対象から外した方がよいサイトもあります。たとえば、大手ECモールの商品ページは、自社の記事やサービスページとはページの種類が異なります。公的機関のサイトも、公的な立場による信頼性があるため、同じ内容を書いても評価の面では並びにくい相手です。いずれも上位表示の理由を自社の施策に置き換えにくいため、分析対象から外して構いません。

最終的に3〜5サイト程度に絞り込むと、調査の手間と比較の精度のバランスが取りやすくなります。

SEO競合分析で調査すべき7つの項目

競合サイトを特定したら、自社と比較するための情報を集めます。SEOの競合分析で調査すべき項目は、以下の7つです。

  1. 流入キーワードと検索順位
  2. ドメインパワーと被リンク
  3. コンテンツの構成と情報量
  4. サイト構造と内部リンク
  5. アクセス数と流入チャネル
  6. 広告・SNSの活用状況
  7. AI検索での引用状況

すべての項目を一度に調べる必要はなく、自社の課題に関係する項目から着手すると効率的です。

1.流入キーワードと検索順位

流入キーワードとは、ユーザーが検索してサイトにたどり着いたキーワードを指します。競合サイトがどのキーワードで何位に表示されているかを把握すると、競合がどのテーマで集客しているのかが見えてきます。

自社サイトの流入キーワードと順位は、Google Search Consoleで実データを確認できます。一方、競合サイトのデータは外部から直接確認できないため、対策キーワードを手動で検索して順位を記録するか、有料のSEOツールで推定値を取得する方法が一般的です。

競合が上位表示していて自社が対策していないキーワードは、コンテンツギャップの候補として記録しておきます。この記録が、後の施策の優先順位を決める材料になります。

コンテンツギャップ

競合サイトが扱っていて、自社サイトでは扱えていないトピックやキーワードのこと。SEOツールではキーワード単位で抽出されることが多いものの、本来はページ内のトピックや見出しの不足も含む考え方です。キーワードの一覧だけで判断せず、ページの中身まで比べると漏れを防げます。

2.ドメインパワーと被リンク

被リンク数が同じ100本でも、1サイトからのリンクと100サイトからのリンクでは参照ドメイン数が異なる

ドメインパワーとは、サイト全体が検索エンジンからどの程度評価されているかを示す指標の総称です。Googleが公表している指標ではなく、SEOツール各社が被リンクのデータをもとに独自に算出しており、代表的なものにAhrefsが提供するDR(ドメインレーティング)があります。

ドメインパワーの元になっている被リンクについては、リンクの総数だけでなく、リンクを張っているドメインの数(参照ドメイン数)を確認します。

たとえば同じ100本の被リンクでも、1つのサイトから100本張られている場合より、100のサイトから1本ずつ張られている場合の方が、多くのサイトから参照されていることを示します。AhrefsのDRも、リンクの本数だけでなく、どれだけ多くのサイトからリンクされているかを考慮して算出されています。自社と競合の参照ドメイン数を比べると、リンクの本数だけでは見えない差を把握できます。

出典:ドメイン評価(DR)とは何ですか?(Ahrefsヘルプ)

こうして把握したドメインパワーの差は、狙うキーワードを選ぶ判断材料になります。自社と競合のドメインパワーの差が大きいほど、同じキーワードで短期的に上位表示を狙う難易度は上がる傾向があります。被リンクの仕組みや獲得方法は、以下の記事で紹介しています。

関連記事:被リンクとは?SEO効果や良質な被リンクを獲得する方法をわかりやすく解説

ドメインパワーの指標名

AhrefsはDR(ドメインレーティング)、MozはDA(ドメインオーソリティ)、SemrushはAuthority Scoreと、ツールごとに指標名と算出方法が異なります。同じサイトでもツールによって数値が変わるため、自社と競合を比べる際は必ず同じツールの数値でそろえます。

3.コンテンツの構成と情報量

上位ページの見出しを比較し、共通するトピックは必須、一部にしかないトピックは差別化の候補になる

上位ページの見出し構成(H2・H3)と、各見出しで扱っているトピックを書き出し、自社ページと比較します。あわせて、独自の事例や調査データ、図表の有無、最終更新日も確認しておくと、競合ページの強みを把握しやすくなります。

比較の際は、上位ページの多くに共通するトピックと、一部のページにしかないトピックを分けて整理します。共通するトピックは検索ユーザーが求める前提情報、一部にしかないトピックは差別化の手がかりになります。

文字数も参考になりますが、Googleは公式ドキュメントの中で、優先する文字数という設定は存在しないと明記しています。文字数をそろえることを目的にせず、トピックの過不足を判断する材料として扱います。

出典:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成(Google検索セントラル)

4.サイト構造と内部リンク

サイト構造は、グローバルナビゲーションやパンくずリスト、URLのディレクトリから把握できます。競合がどのカテゴリにどれだけのページを用意し、どのページに内部リンクを集めているかを見ると、注力しているテーマがわかります。

競合が特定のテーマでどれだけページをそろえているかは、Google検索で「site:ドメイン名 キーワード」と入力すると目安をつかめます。たとえば「site:競合のドメイン 金属加工」で検索すると、そのサイト内で金属加工に関するページが一覧で表示されます。ただし、Googleはこの検索で返されるURLの一覧は網羅的ではないと説明しているため、あくまで目安として使います。

出典:site: 検索演算子(Google検索セントラル)

競合が特定のテーマで関連ページを多数そろえ、内部リンクでつないでいる場合、単発のページだけで上位を奪うのは容易ではありません。その場合は、自社でも同じテーマのページ群を計画的に増やす必要があります。

5.アクセス数と流入チャネル

競合サイトのアクセス数と、検索・SNS・広告・直接流入などのチャネル別の比率を調べると、競合がどの経路で集客しているかを把握できます。代表的な調査手段は、後述するSimilarweb(他サイトのアクセス状況を推計するツール)です。

外部ツールが示すアクセス数は推定値のため、絶対値で自社と比べるのではなく、競合サイトの推移や、流入チャネルの大まかな傾向をつかむ用途に向いています。

たとえば、競合の流入の大半が検索経由であれば、その競合はSEOに注力しており、検索結果で正面から競る相手だとわかります。逆にSNSや広告の比率が高い競合は、検索以外の経路にも力を入れている競合だと判断できます。

6.広告・SNSの活用状況

「5.アクセス数と流入チャネル」で確認した流入チャネルの比率は量の話ですが、ここでは競合がどのキーワードに広告を出し、SNSで何を発信しているかという中身を確認します。広告やSNSはSEOの施策ではありませんが、競合がどのキーワードと経路に費用や手間をかけているかを知ると、SEOで狙うキーワードの優先度を判断しやすくなります。

対策キーワードで検索した際に、競合が検索広告を出稿しているかを確認します。SNSについては、公式アカウントの有無や投稿頻度、投稿への反応(いいねやコメントなど)を見ます。いずれも検索結果や各SNSを直接見れば無料で確認できます。

検索広告とSEOの両方で同じキーワードを押さえている競合は、そのキーワードを売上に直結するものとして重視している可能性があります。このようなキーワードは、自社にとっても優先度が高い候補になります。

SNSで継続的に発信している競合は、検索以外の経路でも見込み客との接点を持っています。自社がSEOだけで対抗するのか、SNSも併用するのかを判断する材料になります。

7.AI検索での引用状況

Google検索のAIによる概要(AI Overviews)やAIモードでは、回答とあわせて参考になるWebページへのリンクが表示されます。対策キーワードで検索し、AIによる概要が表示されるか、表示される場合にどのサイトが引用されているかを確認します。

Googleは、AIによる概要は従来の検索結果に対して付加価値があるとシステムが判断した場合にのみ表示されると説明しています。また、AI機能に表示されるための追加の要件はなく、特別な最適化も必要ないとしています。

出典:AI 機能と Google 検索(Google検索セントラル)

そのため、AIによる概要に引用されるための対策も、基本は通常のSEOと同じになります。引用されている競合ページを見ると、そのキーワードでどのような構成や情報の示し方が評価されているのかを具体的に把握でき、自社ページを見直す手がかりになります。AI検索を意識したコンテンツの見直し方は、以下の記事にまとめています。

関連記事:AIO(AI検索最適化)とは?SEOとの違いと今すべきAIO対策・費用を解説

SEO競合分析の結果を施策に活かす4つのステップ

調査で集めたデータは、施策に落とし込んで初めて順位の改善につながります。分析結果を施策に活かす手順は、以下の4ステップです。

  1. 調査項目ごとに自社と競合を比較表にまとめる
  2. 差分からコンテンツギャップを洗い出す
  3. ドメインパワー差をふまえて狙うキーワードを選別する
  4. 構成案に落とし込み独自情報を加える

各ステップの進め方を見ていきましょう。

1.調査項目ごとに自社と競合を比較表にまとめる

最初に、調査した項目を自社と競合で横並びにした比較表を作ります。行に調査項目、列に自社と競合サイトを置く形にすると、サイトごとの強みと弱みを一覧で見比べられます。

比較表にすると、個別のメモでは見えにくい「どの項目で競合に差をつけられているか」が一目でわかり、取り組む順番を決める根拠になります。

以下は、後述する実例で作成した比較表の一部です。見出しで扱っているトピックを、自社と仮定したサイトと、比較対象に選んだ4サイト(1位・3位・4位・6位)で比較しました。

表1:見出しで扱っているトピックの比較(キーワード「金属加工 依頼」/2026年10月22日時点)

トピック自社
(仮定)
1位3位4位6位
業者の選び方-○--○
依頼時の注意点・必要な情報○-○○○
実績・事例--○--
料金・費用---○-
よくある質問-○○--

※○は、そのトピックをH2・H3の見出しで扱っていることを示します。

DRやアクセス数のように数値を記入する項目では、どのツールでいつ取得した値かも記録しておきます。記録があれば、後から見返したときに比較の前提が揃っているかを確認できます。

2.差分からコンテンツギャップを洗い出す

コンテンツギャップの対応の振り分け。自社にページがなければ新規作成、あれば既存ページに追記・リライト

比較表ができたら、自社と競合の差分から、自社に足りない要素を洗い出します。差分は、2つの種類に分けて整理します。

1つは、競合が上位表示していて、自社にはページ自体がないキーワードです。たとえば、競合が「金属加工 小ロット」で上位表示しているのに、自社には小ロット対応を説明するページがない場合が該当します。こうしたキーワードは、新しくページを作って対応します。

もう1つは、同じキーワードで自社にもページはあるものの、競合ページが扱っている内容が自社ページに書かれていないケースです。たとえば、自社の依頼方法のページに、競合の多くが見出しで扱っている「業者の選び方」がない場合が該当します。こちらは既存ページへの追記やリライトで対応します。

自社にページがないキーワードでも、既存ページのテーマに近い場合は、新しくページを作るより既存ページに追記した方が、同じテーマのページが自社サイト内で競合する事態を避けやすくなります。

既存ページの改善手順は、以下の記事で解説しています。

関連記事:SEOリライトとは?効果的なやり方と記事の選び方・コツを解説

3.ドメインパワー差をふまえて狙うキーワードを選別する

ドメインパワーの差による狙うキーワードの選び方。差が大きい場合は中長期、上位に低いサイトがある場合は優先して着手

洗い出したキーワードをすべて同じ優先度で狙うと、成果が出るまでに時間のかかるキーワードに工数を取られます。競合のドメインパワーとの差をふまえ、狙う順番を決めます。

上位表示しているサイトのドメインパワーが自社を大きく上回るキーワードは、ページの質を高めても短期的に上位を奪うのは難しい傾向があります。この場合は、競合が手薄なロングテールキーワードで流入を積み上げ、関連ページから内部リンクを集めてテーマ全体の評価を高める進め方が現実的です。内部リンクの設計方法は、以下の記事が参考になります。

関連記事:内部リンクとは?SEO効果を高める貼り方・設計のコツを解説

一方、上位にドメインパワーの低いサイトが含まれているキーワードは、コンテンツの質で上位を狙える余地があると考えられます。こうしたキーワードから優先的に着手すると、成果が出るまでの期間を短縮しやすくなります。

4.構成案に落とし込み独自情報を加える

最後に、分析結果をページの構成案に反映します。上位ページに共通するトピックは必須の見出しとして組み込み、どのページにもない、または一部のページでしか扱われていないトピックは差別化の候補として検討します。上位ページで扱われていないトピックを探す際は、検索結果に表示される「関連する質問」(検索したキーワードに関連する質問とその回答の一覧)も参考になります。

差別化の候補には、自社だからこそ出せる一次情報を入れます。具体的には、自社の事例、独自に集計したデータ、現場での判断基準などが該当します。Googleも、コンテンツが独自の情報や調査、分析を提供しているかを、評価の観点のひとつとして挙げています。

出典:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成(Google検索セントラル)

構成案の作り方は、以下の記事で順を追って解説しています。

関連記事:SEO記事の書き方ガイド【完全版】上位表示される構成の作成方法を解説

SEO競合分析の実例

ここまでの手順を、製造業のキーワード「金属加工 依頼」を例に実演します。検索結果の9位に表示されていたサイトを「自社」と仮定し、上位のサイトと比較しました。このキーワードの月間検索ボリュームは100、Ahrefsのキーワード難易度(KD)は0です。数値はすべて、Ahrefs(国:日本)で2026年10月22日に取得しました。

まず、上位サイトのDR(ドメインレーティング)とページの種類を比較しました。

表2:上位サイトのDRとページの種類(Ahrefs/2026年10月22日時点)

順位サイトDRページの種類
1位A社0自社サイトのコラム
3位B社13自社サイトのコラム
4位C社13自社サイトのブログ
5位D社88無料ブログサービス上の個人ブログ
6位E社37自社サイトのコラム
7位F社15自社サービスの紹介ページ
8位G社0自社サイトのコラム
9位自社(仮定)16自社サイトのブログ
10位H社30自社サイトのサービスページ

※2位の枠には「関連する質問」が表示されていたため、表には含めていません。

D社のDR88は無料ブログサービス(多数の利用者が同じドメインで記事を公開するブログサービス)全体のドメインの数値で、このページ単体の強さを表すものではありません。D社を除くと上位のDRは0〜37に収まり、自社(仮定)のDR16と大きな差はありません。ドメインの強さで上位が固定されているキーワードではないため、ページの内容で順位を上げられる余地は大きいと考えられます。

次に、見出しで扱っているトピックを比較しました(前述の表1)。比較対象からは、自社(仮定)とページの種類が異なる5位(無料ブログサービス上の個人ブログ)と7位(自社サービスの紹介ページ)を外し、1位・3位・4位・6位の4サイトを選んでいます。自社(仮定)のページが扱っているのは依頼時の注意点のみで、4サイトのうち2サイトが扱う業者の選び方とよくある質問、1サイトが扱う実績・事例が不足しています。

さらに、この検索結果には「関連する質問」として、「金属加工の料金はいくらですか?」「鋼材加工費はいくらですか?」といった費用に関する質問が表示されていました。一方、4サイトのうち料金・費用を見出しで扱っているのは4位の1サイトのみです。費用の目安は、検索ユーザーの関心が高いにもかかわらず上位ページで手薄なトピックであり、自社の加工実績と価格帯という一次情報で差別化できる候補になります。

以上をふまえると、自社(仮定)のページは、半数のサイトが扱う業者の選び方とよくある質問を追加したうえで、費用の目安を差別化のトピックとして加える方針が考えられます。

SEO競合分析に使えるおすすめツール

競合分析は無料ツールだけでも始められますが、調べる項目によって適したツールは異なります。本記事では、7つの調査項目をカバーできる組み合わせとして、以下の5つのツールを紹介します。

  • Google Search Console(無料)
  • ラッコキーワード(無料・有料プランあり)
  • Similarweb(無料・有料プランあり)
  • Ahrefs(有料・一部無料ツールあり)
  • Semrush(有料・無料体験あり)

各ツールが対応する調査項目は、以下の表のとおりです。

表3:調査項目とツールの対応

調査項目主に使うツール
1.流入キーワードと検索順位Google Search Console(自社)
Ahrefs・Semrush(競合)
2.ドメインパワーと被リンクAhrefs
3.コンテンツの構成と情報量ラッコキーワード
4.サイト構造と内部リンク目視確認・site:検索
5.アクセス数と流入チャネルSimilarweb
6.広告・SNSの活用状況検索結果・各SNSの目視確認
7.AI検索での引用状況検索結果の目視確認

サイト構造、広告・SNS、AI検索での引用状況の3項目は、ツールを使わなくても実際の画面を見ることで確認できます。

Google Search Console|自社の流入キーワードと順位を確認できる

Google Search Consoleは、Googleが無料で提供しているツールです。検索パフォーマンスレポートでは、自社サイトがどの検索クエリで表示されたか、表示回数・クリック数・平均掲載順位をクエリやページごとに確認できます。

ただし、確認できるのは自社サイトのデータのみで、競合サイトの流入キーワードや順位は確認できません。競合分析では、まず自社が「どのキーワードで何位にいるか」を実データで固める用途に使います。

自社の現状を実データで押さえておけば、比較表の自社の行を推定値ではなく実数で埋められます。競合のデータは、手動検索や有料ツールで補う形になります。

ラッコキーワード|上位ページの見出しと関連キーワードを抽出できる

ラッコキーワードは、キーワードを入力すると、サジェストキーワード(検索窓に入力した際に表示される候補)や関連キーワードを一覧で取得できるツールです。上位ページの見出しを抽出する機能も備えています。

対策キーワードを入力すると上位ページの見出しが一覧で表示されるため、競合ページに共通するトピックと、自社ページに足りないトピックを短時間で洗い出せます。手作業で1ページずつ見出しを書き写す手間がなくなり、書き写しの漏れも防げます。

主要な機能は無料で利用でき、有料プランに切り替えると利用できる機能や回数が広がります。対策キーワードが多く、調査を日常的に行う場合は、有料プランが選択肢になります。

Similarweb|競合サイトの推定アクセス数と流入チャネルを確認できる

Similarwebは、任意のサイトの推定訪問数や、検索・SNS・広告・直接流入などのチャネル別の比率を確認できるツールです。競合サイトのドメインを入力すると、これらの数値が表示されます。

サイト単位で競合の集客構造を把握したい場合に適したツールです。検索流入に依存している競合なのか、SNSや広告にも力を入れている競合なのかを短時間で判断できます。

無料版でも概要は確認できますが、詳細なデータや長期間の推移を見るには有料プランが必要です。競合を継続的にモニタリングする場合は、有料プランの利用が前提になります。

Ahrefs|競合の流入キーワード・被リンク・ドメインパワーを調査できる

Ahrefsは、競合サイトのドメインを入力すると、そのサイトが上位表示しているキーワード、被リンク元のドメイン、DRをまとめて取得できる有料ツールです。7つの調査項目のうち、流入キーワードと、ドメインパワー・被リンクの2項目を1つのツールで確認できます。

無料で使える範囲は、DRを確認できるウェブサイトオーソリティチェッカーや、被リンクの一部を確認できる被リンクチェッカーなどに限られます。競合の流入キーワードを一覧で取得したり、自社と複数の競合を比較したりするには、有料プランの契約が必要です。

対策キーワードが数十個以上あり、複数の競合サイトを比較する場合は、手動で順位を記録するよりも作業時間を大きく削減できます。

Semrush|自社と競合のキーワードの差分を一覧で比較できる

Semrushは、キーワード調査や競合分析、順位計測などの機能を備えた有料のSEOツールです。競合分析で特に役立つのが、キーワードギャップ機能です。自社と複数の競合ドメインを並べて入力すると、競合だけが上位表示しているキーワードを一覧で抽出できます。

出典:キーワードギャップ(Semrush公式ヘルプ)

競合ごとに流入キーワードを書き出して突き合わせる手作業を、1つの画面で済ませられる点がSemrushを選ぶ理由になります。

なお、流入キーワードや被リンクの調査など、Ahrefsと重なる機能も多くあります。被リンクの調査を重視するならAhrefs、広告やSNSの分析もまとめて行いたいならSemrushが選択肢になります。両方を導入する必要はなく、Semrushの無料体験やAhrefsの無料ツールで操作感を確かめてから選ぶと、導入後のミスマッチを防げます。

SEO競合分析を行う際の注意点

競合分析は、進め方を誤ると時間をかけても順位の改善につながりません。分析を進める際に注意したいポイントは以下の3つです。

  • ツールのアクセス数は推定値であり実数と乖離する
  • 競合の模倣だけでは上位表示につながらない
  • 一度の分析で終わらせず定点観測する

それぞれ詳しく解説します。

ツールのアクセス数は推定値であり実数と乖離する

アクセス数の推定値の使い方。サイト同士の比較には向かず、同じサイトの推移を見る用途に向く

外部ツールが表示する競合サイトのアクセス数は、ツール各社が独自に収集したデータから算出した推定値です。競合サイトのアクセス解析データそのものを見ているわけではないため、実数との間に差が生じます。

推定の精度はサイトによって異なります。Similarwebは、訪問数の少ないサイトは推定のばらつきが大きくなるとして、月間訪問数が5,000回未満のサイトの数値を表示していません。

出典:What does ‘Not enough data’ mean?(Similarwebヘルプ)

そのため、推定値をもとに「競合のアクセスは自社の3倍」のようにサイト同士を比べる使い方には向きません。一方、同じサイトの数値を月ごとに追う用途であれば、増減の傾向をつかむ目安になります。

競合の模倣だけでは上位表示につながらない

上位ページの見出しや文字数をそのまま参考にしてページを作ると、すでに上位にあるページと内容がほとんど変わらないページになります。検索ユーザーから見れば、どのページを読んでも得られる情報は変わりません。

この点について、Googleは、コンテンツを自分で見直すための質問リストの中で、「独自の価値を加えずに、他の情報源の内容を要約しているだけになっていないか」という観点を挙げています。上位ページの内容をまとめ直しただけのページは、この観点で評価されにくいと考えられます。

出典:有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成(Google検索セントラル)

後発のページが上位表示を狙うには、上位ページと同じ情報をそろえるだけでなく、既存の上位ページにない情報を加える必要があります。競合分析は、競合と同じものを作るためではなく、競合を上回る内容を作るために行いましょう。

一度の分析で終わらせず定点観測する

検索順位は、競合サイトのページの更新や新規ページの公開、Googleのアルゴリズムのアップデートによって変動します。一度の分析結果をもとに施策を決めても、時間が経つと、競合の顔ぶれや上位ページの内容が変わっている可能性があります。

対策キーワードの順位と競合サイトの新規ページは、月1回程度を目安に定期的に確認する体制を作ります。特に、Googleのコアアップデートが実施された直後は、順位が上がった競合と下がった競合を比べることで、評価の変化を読み取る手がかりが得られます。

競合の新規ページの確認方法

競合サイトのブログやお知らせの一覧ページを定期的に見るのが確実です。あわせて、サイトマップ(sitemap.xml。サイト内のページ一覧を検索エンジンに伝えるためのファイル)を公開しているサイトであれば、掲載されているURLと更新日から、追加・更新されたページを確認できる場合もあります。

SEOの競合分析に関するよくある質問

SEOの競合分析を始める際に生じやすい疑問と、その回答をまとめました。

SEO競合分析は無料でどこまでできますか?

7つの調査項目すべてに、無料で着手できます。手動検索とGoogle Search Console、各ツールの無料版を組み合わせれば、競合の特定、順位、見出し構成、ドメインパワーの概算、AIによる概要での引用状況までは確認可能です。

一方、競合サイトの流入キーワードの一覧取得や、被リンクの全件調査には有料ツールが必要になります。まずは無料の範囲で始め、比較する競合や対策キーワードが増えた段階で有料ツールを検討する進め方が現実的です。

競合サイトのアクセス数は正確にわかりますか?

外部から競合サイトのアクセス数の実数を知る方法はありません。ツールで表示される数値は推定値で、実際のアクセス解析データとは差があります。参考にする場合は、同じサイトの推移を見て増減の傾向をつかむなど、用途を限定するのが現実的です。訪問数の少ないサイトでは、数値自体が表示されない場合もあります。

競合分析はどのくらいの頻度で行えばよいですか?

新しいページを作る前の競合分析は、ページごとに毎回行います。サイト全体の定点観測は月1回程度が目安で、Googleのコアアップデートが実施された際には臨時で確認します。ページ制作のための分析と、順位変動を追うための定点観測は目的が異なるため、分けて計画すると運用しやすくなります。

ドメインパワーが大きく劣る競合と同じキーワードを狙うべきですか?

検索ボリュームの大きいキーワードを正面から狙う場合は、中長期の取り組みになる前提で計画します。短期的には、競合が手薄なロングテールキーワードで流入を積み上げ、関連ページからの内部リンクでテーマ全体を強化する進め方が現実的です。並行して、被リンクを獲得できる独自の情報を発信し、ドメインの評価を底上げしていきましょう。

競合分析とキーワード選定はどちらを先に行いますか?

どちらか一方を先に済ませるのではなく、往復しながら進めます。まず自社の事業やサービスから狙うキーワードの候補を出し、そのキーワードで競合を特定して分析します。分析の過程で見つかった競合の流入キーワードを候補に加え、改めて優先度を判断します。この循環を繰り返すことで、キーワードの候補と競合の把握の両方の精度が上がります。

まとめ

SEOの競合分析は、検索結果上の競合を正しく特定し、流入キーワード・ドメインパワー・コンテンツなどの項目を調査したうえで、結果を施策に落とし込むまでを一連の作業として行います。

データを集めるだけで終わらせず、比較表で差を可視化し、ドメインパワーの差をふまえて狙うキーワードを選ぶところまで進めることで、分析が順位の改善につながります。競合にあって自社に足りない情報を補い、競合にない情報を加えるための分析であることも意識しておきたいポイントです。

一方で、7つの項目を継続的に調査し、施策の優先順位まで判断するには、ツールの費用や分析の工数がかかります。社内のリソースだけで対応しきれない場合は、外部の専門家の力を借りるのも選択肢です。

AdMarketのSEOコンサルティングでは、競合分析・検索ボリューム調査や検索キーワード順位のチェックをもとに、貴社専用のSEO施策をご提案しています。競合分析のみの単発のご依頼から、分析結果をふまえた記事制作やサイトの改修まで、ワンストップで対応可能です。ご提案に際するSEO分析・診断は無料のため、まずはお気軽にご相談ください。

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